加計学園疑惑が日銀総裁人事にも影響 黒田続投論が強まる――財務省

国有地売却問題が幹部人事にも影響か 関連画像

201707本田悦郎

次期日銀総裁候補として名前が挙がった本田悦朗氏だが…

日銀次期総裁は本田氏か?黒田総裁続投か?

 2018年4月に任期が満了する黒田東彦・日本銀行総裁の後任人事をめぐり、財務省で続投論が強まっている。

 これまで安倍晋三首相と親しい本田悦朗・駐スイス大使が有力視されてきた。だが、「加計学園」疑惑で、その親しすぎる間柄が逆に“お友達優遇”を追及する野党の格好の材料になる恐れがあり、黒田続投がメーンシナリオになりつつある。

 本田氏は財務省OBとはいえ、海外畑が長く、山梨県河口湖畔の別荘が互いに近かった縁で首相に接近。第2次安倍政権で内閣官房参与となり、首相の経済ブレーンとして消費増税延期や金融政策など重要な政治決定にかかわってきた。

 経歴詐称が浮上した櫻井眞氏や金融業界から異論が噴出した政井貴子氏の日銀審議委員就任も「本田氏がゴリ押しした」というのが霞が関のもっぱらの見方。財務省嫌いの首相にとっては、経済分野の指南役として信頼は厚く、参与からスイス大使への転出は後任総裁に向けた布石とみられていた。

 本田氏自身、次期総裁への意欲を隠さず、与党幹部に接触する姿も目撃されている。

「お友達批判」を避けるため黒田総裁続投が有力に

 黒田氏の後任人事では、中曽宏副総裁や雨宮正佳理事ら日銀組の内部昇格も取り沙汰されるが「黒田総裁と比べると小粒感は否めない」(幹部)。このため本田氏の就任が有力視されてきたが、風向きが変わったのが「森友問題」、そして加計疑惑だ。

 首相との関係の近さをアピールする人物が特別待遇を受けていた事実が次々判明し、野党や国民から反発が巻き起こった。仮に次期日銀総裁に本田氏のようなお友達を押しこめば、安倍内閣への支持率はさらに失墜する恐れがある。首相が悲願とする憲法改正にも支障を来す。

 幸い黒田氏と麻生太郎財務相との関係は良好だ。自民党総裁の任期延長が決まり、歴代1位となる超長期政権も視野に入れる安倍首相だが、黒田総裁との“アベクロ”時代はまだまだ続く可能性が高そうだ。

 

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