文化・ライフ

アパホテル社長の元谷さんには2人のお子さんとお孫さんが5人いらしゃします。2人のお嫁さんとも気が合って家族仲はとてもよろしいとか。同時に元谷さんは、アパホテルで働く多くの従業員の母親のような存在です。従業員には実の子同様の愛情を注ぎこんでいるようです。

大家族主義を復活させたい

佐藤 元谷さんはアパホテルの社長であると同時に、主婦として、2人の息子さんの母親として活躍されてきました。お孫さんは何人になられました?

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(もとや・ふみこ)1947年福井県生まれ。藤島高校卒業後、福井信用金庫入庫。小松信用金庫に勤める元谷外志雄氏と知り合い、結婚。外志雄氏が企業した信金開発(現アパ株式会社)取締役を経て94年からアパホテル社長。2001年法政大学に入学し、05年早稲田大学大学院に入学、博士課程を修了した。東京国際大学客員教授。

元谷 5人です。一番上が中学3年生で一番下が幼稚園の年長さんです。孫もかわいいですが、一番かわいいのが、2人のお嫁さん。素敵な娘ができて本当に感謝しています。2人ともきれいで若くて聡明で度胸もある。今でも一緒に買い物に行き、同じ服を買ったりしています。

佐藤 素敵なご家族ですね。

元谷 私は大家族制度に大賛成です。最近は「年を取っても子どもたちの世話にはならない。子どもは子どもで好きなことをしなさい」という親が増えているそうですが、私は子どもたちにしっかりと面倒を見てもらいたいです。息子2人は会社を継いでくれていますが(長男・一志氏はアパグループ社長、次男・拓氏はアパホテル専務)、孫たちにも継いでほしい。月に1、2度、家族全員で食事会を開いていますが、そういう時でも私の気持ちを伝えるようにしています。

佐藤 元谷さんは従業員にとっても母親のような存在です。若い人たちに、おもてなしの心を教えるのは大変でしょう。

元谷 新入社員の中には、内定段階では髪の毛が茶色い子もいます。でも入社までに、黒くするように指導します。そこから始まって、箸の持ち方にいたるまで、気づいたら注意します。親から叱られたことのない子は驚きますが、諦めずに愛情を持って教えてあげたいですね。

100歳を過ぎたらホテル大学を設立

佐藤 会社でも家庭でも常に気配りをされていますね。オンとオフの切り替えは?

元谷 オンとオフはありません。私は三度の飯より仕事が好きで、仕事を遊びにし、遊びを仕事にしています。大変だとおっしゃってくれますが、社長というお仕事はノンストレスで、自分にぴったりの仕事だと思います。強いて言えば、トレードマークの帽子をかぶっていると、街中でも声をかけられますが、かぶっていないとスーパーで買い物をしていても気づかれません。帽子によってオンとオフを切り替えているのかもしれませんね。

佐藤 プライベートでの夢は?

元谷 100歳まで生きることができたら、ホテル学校をつくりたいと思います。ホテルのスタッフを育てる大学はありますが、ホテルの経営者を育てる大学はありません。ホテルの経営は特殊なところがあるので、私がやってきたことを教えることができたらいいと思います。

佐藤 元谷さんは社長になってから大学に行かれたんですよね。

元谷 私は福井県一の進学校に進みましたが、親が体調を崩したために大学を受験しませんでした。世の中思い通りにならないものですが、いつかはチャンスがあると信じていました。アパホテルの東京進出が決まった時は、必ず大学に行こうと決め、結局大学院の博士課程修了まで9年間通いました。

 大学での勉強はとても有意義でしたが、同時に机上だけでは分からないこともたくさんあることが分かり、今まで以上に現場の楽しさ、大切さを知ることができました。こういうことも、伝えていきたいですね。


対談を終えて

20170207MOTOYA_P02元谷さんとは昔から親しくさせていただいています。お目にかかって話をうかがっていると、元谷さんの元気が乗り移ってきて、私まで元気になります。どうぞこの勢いで大学設立まで走り続けてください。元谷芙美子(前編)

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