政治・経済

ビットコインのキーワード ブロックチェーンとマイニング

 ビットコインを理解しにくくしている要因の一つに中核技術であるブロックチェーンがある。

 ブロックチェーンとは分散型台帳技術とも呼ばれるが、取引記録をブロックと呼ばれるデータの単位に記録し、これをチェーンのように永続的につなげていくものだ。つまり過去の取引がすべて記されている。画期的なのはその記録の信用性の担保だ。

 一般的に取引などの記録は台帳に記され、その台帳は権威ある組織が管理する。例えば戸籍や不動産登記は国が管理し、死亡・誕生や売買などがあれば書き足していく。そしてその信用性は国が担保する。また融資や借金、送金などの記録は銀行が管理する。もし台帳が改竄されたら、自分の土地がいつの間にか他人の物になっているかもしれないのだから、管理は厳重だ。その分、台帳を維持するためには莫大なコストが掛かる。

 ブロックチェーンの場合、この台帳がない。記録はすべてクラウド上にある。その信用を担保するのが相互認証だ。取引記録をP2Pネットワークを利用し、不特定多数が相互認証する。記録を改竄しようとすると、ネットワークにつながるすべての記録を変えなければならないので、事実上不可能だ。これにより、ブロックチェーンは管理者がいなくても記録の信用性が保証される。

 もうひとつ、ビットコインを分かりにくくしているのがマイニングだ。マイニングとはもともと金などの採掘を意味している。

 ブロックチェーンは相互認証が信用の根源だが、認証してもらうにはニンジンが必要だ。それがマイニングである。仮にビットコインで送金すると、その記録をP2Pネットワークにつながっているコンピュータは検証を始める。この検証には膨大な計算が必要だが、一番最初に検証したマイナー(発掘者)には、新規のビットコイン12.5BTC(約600万円)が報酬として与えられる。マイナーたちは、この報酬を目指して、検証すなわち認証行為に汗を流す。

 必要なのはスピードで、それはひとえに半導体の能力にかかっている。73ページでGMOインターネットがマイニング事業に参入したと記したが、それはマイニング専用の半導体開発にメドがついたためだ。

 もうひとつマイニングで重要なのは電気代だ。マイニングで高速に計算するためには複数のサーバーをつなげる必要があるため、電気代も莫大に掛かる。日本でマイニングをしようとしても電気代がネックになる。今マイニングの大半が中国で行われているが、これは電気代が安いためだ。GMOもマイニングのために電気代の安い北欧にセンターを建設するという。

 もっともビットコインの場合、報奨金の上限が2100万BTCと決められており、現在までに約1600万BTCが発行された。報酬は作成されたブロックの数21万に達するたびに半減することが決まっており、既に2回、半減された。今後も半減期を繰り返しながら報酬を発行し続けた場合、2140年頃に採掘しつくす計算だ。その時まで、マイナーたちの戦いは続く。

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