経済界大賞

【マネーフォワードが提供するの自動家計簿】

9月のマネーフォワードの上場時には「フィンテックのベンチャー企業初の上場」と話題になった。フィンテックと一口に言っても間口は広いがマネーフォワードが提供するのは自動家計簿だ。

 ベンチャー経営者賞 辻 庸介 マネーフォワード社長

ベンチャー経営者賞
辻 庸介 マネーフォワード社長

 スマートフォンで「マネーフォワード」をダウンロードすれば、ECサイトでの買い物やクレジットカードの利用が自動入力される。現金で買い物しても、レシートをスマホのカメラで撮影すれば、自動的に入力される。

 このデータをもとに出費をカテゴリー別にグラフで表示することで、自分が何にお金を使っているか、一目で分かる。さらには銀行口座を登録することで、現在の資産やキャッシュフローも簡単に把握することができる。

 家計簿の効能のひとつが、自分が何に出費しているかを客観的に知ることで出費を抑えることができることだ。いわば体重を毎日記録することで間食が減るダイエット法のようなもの。

 しかし分かっていても、毎日、家計簿を項目ごとに分けてつけるのは難しく、長続きしない原因になっている。マネーフォワードの場合は、そこの労力を削減することで、三日坊主に陥らずにすむ。だからこそ、多くの人が利用する。

 家計簿アプリが個人用なら、中小企業向けには「MFクラウド」というサービスを提供している。これは中小企業や個人事業主用の会計・確定申告サービスで、取引明細を自動取得するほか、スマホアプリで経営情報を把握できる。これにより、会計業務の大幅省力化が可能となる。またこのデータをもとに金融機関は与信期間を短縮できる。

【マネーフォワード創業理由と今後】

 創業当時はフィンテックという言葉もなく、理解されるまでには苦労もあった。それでも「カスタマーペインの解消を愚直に追求してきたことが、今日につながった」と辻庸介氏。マネーフォワードは、辻氏が2012年に創業した。ソニー出身で、のちにマネックスに転じた辻氏が、「お金の課題をテクノロジーで解決したい」と考えての起業だった。

 現在はまだ赤字だが、中長期の成長の最大化を念頭に、グローバルに通用する企業を目指している。

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