政治・経済

 加熱式たばこの税率が、10月から5年かけて段階的に引き上げられることが2018年度の税制改正で決まった。昨年末に行われた増税に向けた政府・与党の議論では、日本国内で加熱式を販売するたばこメーカー3社すべてが反発するとも予想された。だが、増税に強く異を唱えたのは1社のみ。政府側の説得に応じなかったこの会社は、自民党内に“ある有志団体”の結成にも関与したと言われている。

 国内で加熱式を販売するのは、米フィリップ・モリス・インターナショナル(PM)、英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)、日本たばこ産業(JT)の3社だ。このうち、国内の加熱式市場で8割近いシェアを占めるPMは、将来的に販売するたばこをすべて加熱式に切り替える方針を示している。18年度税制改正では紙巻きたばこも増税されることが決まっており、PMは紙巻きより税率の安い加熱式にユーザーが流れると予想。今回の増税にはむしろ賛成の立場だ。政府が株を保有するJTも増税案には従った。

 だが、BATだけが、煙やタールが出ず健康影響が少ないとされる加熱式の普及には、増税が足かせになるなどと反発したという。

 昨年11月、自民党有志が議員連盟「次世代たばこ研究会」を発足させている。加熱式の普及に向けて健康被害や税制などについて研究することを目的に設立されたが、実は、この会の発足をBATが働きかけたと噂されているのだ。

 増税に向けた政府・与党の議論では、同会の岩屋毅衆院議員や宮内秀樹衆院議員が最後まで「健康影響の少ない加熱式の市場を育てるべきだ」などと主張し、増税に反対した。

 増税に向けては、議論が本格化する11月前にはPMとJTからは増税の了承を取り付けていた。

 「2社が増税に前向きであるのに、会が発足するのは時期的にも不自然」(政府関係者)といぶかしむ声は少なくない。中にはBAT側の献金を疑う指摘まであるが、果たして真相は?

 

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