文化・ライフ

「仕事ではファッションが大事」と言えば、大事なのは中身だと反論されるかもしれない。だが、「仕事では印象(インプレッション)が大事」と言い換えれば、おそらく異論は少ないだろう。「ファッションとは、その人の内面、在り方を表すもの」と考えれば、そのプライオリティは高まるはずだ。ファッションスタイリストジャパン(FSJ)でスタイリストを務める吉川浩太郎氏が、ファッションとの向き合い方、具体的なテクニックなどを、ビジネスパーソンに向けて伝授する。

ビジネスシーンにおける印象操作 1.センターラインに統一感を

 スーツやシャツにこだわる方でも、意外と気に留めないのがベルトです。今回はベルトについてのお話をします。

 まず、ベルトの長さはどれぐらいが適切か、ということですが、穴あきベルトの場合は通常3個や5個など奇数個の穴が開いていることが多く、3個のものなら2つめ、5個のものなら3つめの穴に合わせるとバランスが良いと言われています。

 体型の変化やパンツの種類によっても変わりますが、ベルトループから出る部分の長さの目安は3~5センチにすると良いでしょう。これが長すぎるとジャケットに引っかかったり、ひらひらしたりして邪魔になってしまいます。特に穴のないベルトの場合は、ベルトループからの距離で判断するようにしてください。

 次にベルトの色ですが、ビジネス用途の場合は、靴の色味と合わせるのが基本です。黒い靴の場合はそこまで問題ないと思いますが、茶色の靴は、明るさを含めてさまざまな色味があるので、そこにベルトの色を合わせていくことをお勧めします。

靴とベルトの色を合わせる理由は、全体的な印象を引き締めるためです。しっかりとした印象を与えるには、体のセンターラインを意識することが大事で、センターラインに統一感があると、スタイルが統一されやすいのです。

 色の統一感のほかにも、たとえばスウェードの靴を履いているような場合は、ベルトの素材感まで合わせてあげると、こだわりを感じさせることができるでしょう。

ビジネスシーンにおける印象操作 2.幅やバックルの色でも印象が変わる

 ベルトの幅は、3センチぐらいの細めであれば、ビジネスカジュアル色が強くなります。ビジネス用としては、4~5センチがベストでしょう。

 これより太くなると、逆にカジュアル感が強くなります。たまに、スーツに太いベルトを合わせてちぐはぐな感じになっている方もいますので、気を付けるべきポイントです。

 最後に、バックルの色についてですが、日本人はゴールドよりシルバーのほうを好む傾向にあるようです。シルバーはシックなイメージですが、ゴールドに対しては成金っぽさが感じられて嫌なイメージを持たれているのかもしれません。

 ただ、ゴールドにもさまざまな色味がありますし、靴の金具の色に合わせるというやり方もあります。必ずしもそこまでこだわる必要はないのですが、色を押さえたゴールドであれば、それほど違和感は出ないので安心です。

吉川浩太郎のワンポイントアドバイス

吉川さん写真ベルトがあまり好きではない人にはベルトレスパンツというものがあり、サスペンダーを着けるという手もあります。サスペンダーについては、次回お話します。

 

(よしかわ・こうたろう)1981年5月19日生まれ。東京都日野市出身。紳士服専門上場企業で人事採用や接客業務を経た後、イメージコンサルタントとしてのキャリアを基に依頼者独自の良さを引き出すコーディネート事業を展開。プライベートカジュアルからスーツスタイルまで幅広い知識・提案に定評がある。化粧品会社、大手建機会社、生命保険ファイナンシャルアドバイザー協会(公益社団法人JAIFA)等で30~100名規模のファッション研修に携わっている。

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