文化・ライフ

「仕事ではファッションが大事」と言えば、大事なのは中身だと反論されるかもしれない。だが、「仕事では印象(インプレッション)が大事」と言い換えれば、おそらく異論は少ないだろう。「ファッションとは、その人の内面、在り方を表すもの」と考えれば、そのプライオリティは高まるはずだ。ファッションスタイリストジャパン(FSJ)でスタイリストを務める吉川浩太郎氏が、ファッションとの向き合い方、具体的なテクニックなどを、ビジネスパーソンに向けて伝授する。

ビジネスシーンにおける印象操作その1 4つボタンより6つボタン

 諸外国に比べて、日本でダブルのスーツはちょっと古臭いと捉えられる傾向があると思います。バブル期のファッションの影響だと思いますが、どうしてもオジサンっぽい服装に見られがちです。

 ダブルのスーツをスタイリッシュに着こなす方法はいくつもありますし、最近では若者の間でも好んで着る人が増えているようです。

 ダブルスーツの場合、4つボタンと6つボタンを比較すると、6つボタンの方がスタイリッシュに見せやすくなります。4つボタンだと相手の目線が下がるので、腰のあたりがどうしてもズドンとした印象になりがちで、お腹当たりが目立ちやすくなるのです。

 6つボタンのほうは胸元にボタンがあるため、目線を上に持ってくることができます。40代以上でお腹周りが気になる方の場合、特に6つボタンがおすすめです。デザイナーによっては、8つボタンのダブルスーツもあります。

 昔はボックスシルエットと言って、ジャケットのシルエットが箱形で包み込むようものが多かったのですが、今はウエストが絞られたデザインが多くなっています。ジャケパンスタイルにしても大丈夫です。4つボタンもうまく着こなせれば問題ないのですが、お洒落の上級者でないと難しいかもしれません。

ビジネスシーンにおける印象操作その2 サイズ感が重要

 ダブルスーツに対する抵抗感は、むしろバブルを知らない若者のほうがないかもしれません。

 ダブルスーツが流行って廃れていったのを間近で見た40代以上の人のほうが、昔のファッションというイメージを刷り込まれているように思えます。ただ、40代以上でもファッション雑誌などをよく見て関心の高い人は、カッコよく着こなす術を身に着けているようです。

 ダブルスーツはシングルスーツと同等かそれ以上にサイズ感が重要になります。特に身長が低い方は、丈が長すぎるとシングル以上に目立ちますし、幅とのバランスも意識したほうがよいでしょう。

 また、柄が強すぎるといかつい感じになってしまったりするのでその点も注意が必要です。たとえば極端に太いストライプの柄などを着ると、威厳が出すぎてしまって「社長か!」と思わずツッコミたくなるような雰囲気を醸し出してしまうこともあるので気を付けてください(笑)。

吉川浩太郎のワンポイントアドバイス

吉川さん写真ダブルスーツの前ボタンを外す着こなしも雑誌などでは紹介されています。ただ、どうしても前がヒラヒラとだらしない感じが強調されることがあるので、これも上級者向けの着方と言えるでしょう。

 

(よしかわ・こうたろう)1981年5月19日生まれ。東京都日野市出身。紳士服専門上場企業で人事採用や接客業務を経た後、イメージコンサルタントとしてのキャリアを基に依頼者独自の良さを引き出すコーディネート事業を展開。プライベートカジュアルからスーツスタイルまで幅広い知識・提案に定評がある。化粧品会社、大手建機会社、生命

保険ファイナンシャルアドバイザー協会(公益社団法人JAIFA)等で30~100名規模のファッション研修に携わっている。

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