文化・ライフ

「仕事ではファッションが大事」と言えば、大事なのは中身だと反論されるかもしれない。だが、「仕事では印象(インプレッション)が大事」と言い換えれば、おそらく異論は少ないだろう。「ファッションとは、その人の内面、在り方を表すもの」と考えれば、そのプライオリティは高まるはずだ。ファッションスタイリストジャパン(FSJ)でスタイリストを務める吉川浩太郎氏が、ファッションとの向き合い方、具体的なテクニックなどを、ビジネスパーソンに向けて伝授する。

ビジネスシーンにおける印象操作その1 クールビスでもしっかり感

 ニットタイに関しては、まだ着けたことがない、またはあまり馴染みがないという方も多いのではないでしょうか。日本ではどちらかと言えば、カジュアルなネクタイというイメージも強いのではないかと思います。ニットタイの歴史はそれほど長いわけではないので、その良さがあまり知られていない部分もあります。

 ただ、最近ではクールビズが浸透してきたことで、ニットタイの良さが発揮される機会が増えています。クールビズの時はワイシャツにノーネクタイという方が多いと思いますが、だからこそネクタイを締めることによって、きちんとした印象が協調されるとも言えます。

 とはいえ、暑い季節に普通のネクタイ締めるのは苦痛だという時に、魅力的なアイテムがニットタイなのです。編み上げてあるので普通のネクタイに比べると涼しく感じられますし、クールビズの季節にどうしてもネクタイをしなければいけない場面などで、ぜひ活用してみてください。

 ニットタイの素材にはコットン、シルク、ウールがあり、初心者の方にお勧めしたいのはシルク素材の商品です。コットンは基本的に春夏向き、ウールは秋冬向きとなりますが、シルクは一年中使えます。色のバリエーションも豊富なので、季節感も出しやすくなっています。

 触り心地はコットンに比べるとサラリとしていて、ウールに比べるとふわふわ感は少ない感じです。たとえばシルクのニットタイ1本と、春夏用にコットンを持っておくのも良いでしょう。コットンはシルクに比べてマットな(光沢がない)質感になるので、質感の違いを使い分けて楽しむこともできます。

 色については、紺、グレー、黒が使いやすいと思います。たとえば黒でも、ニットタイであれば重い感じにはなりませんし、暑苦しさもありません。

ビジネスシーンにおける印象操作その2 ニットタイの締め方に注意

 気を付けたいのは、ニットタイを緩めに締めてしまうと、いわゆる「外した」感じが強く出てしまうので、ビジネスの場にはそぐわなくなる可能性があることです。ビジネスシーンではきちんと上まで締めていただくと、好感度が上がるのではないかと思います。

 模様がはいっていなければ普通のネクタイに見えるので、無地のものがビジネスでは使いやすいでしょう。カジュアルに着こなすならボーダーもありますし、無地は物足りないけれどカジュアルにも寄り過ぎたくない、という方には小紋柄などがお勧めです。

吉川浩太郎のワンポイントアドバイス

ニットタイのデザインには、先が四角になっているスクエアエンド呼ばれるものがありますが、ビジネスの場では落ち着かないという方は、先が尖っているデザインもあるので、そちらを選べば大丈夫です。

吉川さん写真 (よしかわ・こうたろう)1981年5月19日生まれ。東京都日野市出身。紳士服専門上場企業で人事採用や接客業務を経た後、イメージコンサルタントとしてのキャリアを基に依頼者独自の良さを引き出すコーディネート事業を展開。プライベートカジュアルからスーツスタイルまで幅広い知識・提案に定評がある。化粧品会社、大手建機会社、生命保険ファイナンシャルアドバイザー協会(公益社団法人JAIFA)等で30~100名規模のファッション研修に携わっている。

 

 

 

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