マネジメント

株式会社シニアライフクリエイト 代表取締役社長 高橋 洋(たかはし・ひろし)

高齢者の孤立が社会問題となり、その対策が急がれる中、シニアライフクリエイトは宅配弁当を届ける際の見守りやケアマネジャーとの連携といった独自のサービスが支持を集め、口コミで着実に利用者数を増やしている。

高齢者専門の宅配弁当チェーン「宅配クック123(ワン・ツゥ・スリー)」をフランチャイズ展開するシニアライフクリエイト。主に一人暮らしの高齢者を対象に、全国340店舗から毎月約240万食を届けている。同社のサービスの真髄は、弁当の配達を「会いに行く仕事」と位置付けているところにある。

「配達の際には手渡しを原則として『向こう三軒両隣』の精神で顔色や声色から健康状態の確認を行い、日々の変化はご家族やケアマネジャーに報告するなど、地域社会に密着したサービスを心がけています」と語るのは同社の高橋洋社長。

こうした安否確認や見守りといったサービス、さらに離島や山間部への配達も辞さないという経営方針自体非効率であるものの、その分バックヤードの調理には徹底した効率化を図っている。「高齢者向けの食材の開発は、栄養価はもちろんのこと味や食感にこだわっている半面、店舗オペレーションを最少化し、人件費、ロス率を低減することで店舗経営の効率化を図っている」。

一方、現場のスタッフにとっては、こうした高齢者とのコミュニケーションは負担が大きいと思われるが、逆にそれがやりがいと思えるような人材が順調に集まっているという。

今後、高橋社長が新たなビジネスとして確立を目指すのが、高齢者が集うサロン「昭和浪漫倶楽部」だ。すでに各地の地域包括支援センターと連携し、自治体が主導する高齢者サロン開催に企画段階から積極的に支援活動を行っており、大きな手応えを感じている。「在宅配食に慣れてしまうと外出が億劫になり、引きこもりがちです。健康寿命の伸長のためにも、週に数回はみんなで集まって食事を楽しむ場を提供したい」。

高齢者にとって魅力的なコンテンツを揃えるサロンの存在は、企業にとっても大きな可能性を秘めている。ますます活性化する高齢者向けビジネスのマーケティングやモニタリングの場として、収益を生み出すことも可能になりそうだ。「昭和浪漫倶楽部」が収益源として確立できれば、弁当の価格も下げることができる。高橋社長の創業時からの夢である「お弁当代金ゼロ円に」の実現に向けて、大きく舵を切ろうとしている。

[会社概要]
設立/1999年12月
資本金/2億8,000万円
所在地/東京都港区
売上高 約93億円
従業員数/87人
事業内容/高齢者専門宅配弁当フランチャイズ本部の運営、高齢者施設向け食材卸事業、健康管理食宅配通販事業
http://slc-123.co.jp/

 

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