政治・経済

日本株の時価総額は米国の成長企業に大きく見劣り

 

 皆さんは、ギリアド・サイエンシズ、バイオジェン・アイデック、セルジーンが何の会社かご存じだろうか。

 これらは米国の薬品会社だ。米国の薬品会社と言うと、メルク、ファイザー、ジョンソン・エンド・ジョンソンなど伝統的な会社が頭に浮かぶ。

 しかし、現在、米国の株式市場をリードしているのはこうした若い会社なのだ。

 感染症治療薬に強いギリアドの株式時価総額は12・4兆円もある(2014年1月末)。日本で断トツの武田薬品の時価総額は3・8兆円、アステラス製薬は2・9兆円、第一三共は1・2兆円にとどまる。日本を代表する薬品会社を3つ合わせても8兆円に満たない。バイオジェンは7・4兆円、セルジーンは6・2兆円と、これらも大きい。

 ITでも、グーグル(時価総額39・5兆円)、アマゾン・ドット・コム(16・5兆円)、フェイスブック(15・9兆円)が株式市場上昇の主役であり、かつてのように、IBM、GE、HP主導ではない。

 それ以外の分野でもユニークな企業が急成長している。ナイキ(6・5兆円)、スターバックス(5・4兆円)の時価総額は、日本を代表する名門企業である日立製作所(3・8兆円)、三菱商事(3・1兆円)、三菱重工(2・3兆円)を大きく上回る。

 このように、続々と世界的な成長企業が出現するのが、米国株式市場の強みだ。

 

日本株上昇の条件とは?

 

 話を日本に移そう。リーマンショックと欧州危機の収束に、アベノミクス効果が加わって、極端な円高と株安の修正が起こった。

 その結果、日経平均は12年安値8295円から13年高値1万6291円まで上昇し、円ドル相場は76円から105円まで30円近く円安になった。

 この相場の本質は「普通に戻った」ことだ。00年以降、日経平均の高値は2万833円(00年)、安値は7054円(09年)、円相場の高値は75円(11年)、安値は135円(02年)だ。つまり、日経平均1万5千円前後、円相場100円前後は、平均的な水準と言える。

 確かに、日本企業の業績は好調だ。自動車や電機の大手企業が史上最高益を更新し、家電メーカーの業績も急回復している。

 ただし、これら企業の業績の回復は、リストラや円安効果によるものが多く、新商品が爆発的に売れたことが主因ではない。これ以上、日本株が大きく上昇するためには、日本企業が「回復」から「成長」へとステージを切り替えることが必要となる。

 日本でも、ソフトバンク、ファーストリテイリング、楽天など、若い企業が育ってきた。ただし、これらは、アマゾンやスターバックスのように世界的に活躍しているわけではない。

 かつてのソニーやホンダのように、世界的な成長企業が出現することが、日本株の持続的な上昇の条件だ。

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