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韓国がTPP参加に向けて協議入り表明も、本気度に疑問符--経済産業省

霞が関ウォッチング

 韓国政府は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加に向け、日本や米国など参加12カ国と個別協議に入る方針を表明した。日本の交渉参加が、2国間の自由貿易協定(FTA)を重視してきた韓国の姿勢を転換させた形だ。ただ、経済産業省内には突然の参加方針の表明に、「国内の批判をかわすためのポーズ」と韓国の〝本気度〟に懐疑的な見方が強い。

 韓国のヒョン・オソク経済副首相兼企画財政相は11月29日、対外経済閣僚会議で、まずTPP交渉に参加することへの関心を示し、

「交渉参加各国との2カ国間協議を行う必要がある」

 と述べた。

 韓国はこれまで、米国や欧州連合(EU)など大市場とのFTAを重視し、日本に通商戦略で先行してきた。TPP12カ国にはFTAを締結している国も多く、「実益がない」として参加に消極的な姿勢を示していた。だが、日本が7月に交渉入りしたことで、韓国内では、

「市場獲得競争で日本の巻き返しを懸念する産業界を中心に交渉参加を求める声が強まった」(経産省幹部)。

 政府内には、2012年の米韓FTA発効の前に国内の激しい反発を招き、批准時にはデモ隊が国会に乱入し逮捕者も出た〝トラウマ〟から、TPPに対して慎重論が大勢を占めていたが、参加を検討せざるを得ない状況に陥った。

 このため10月以降は担当省庁が公聴会などを開き、TPPに前向きな姿勢を示してきた。ただ、韓国が参加を決めても、12カ国から事前協議で了承を得なければならない。韓国政府としては、

「ライバルの日本から参加条件として自動車関税(8%)の撤廃を求められることを恐れている」(同)。

 実際、日韓FTA交渉は韓国の自動車メーカーの反対が強く、04年から中断しており、「TPPに入るために日本と交渉を再開する気があるのか」との声も漏れる。ヒョン・オソク経済副首相は、

「交渉参加を決定したわけではない」

 と強調しており、実際に参加に踏み切るかどうかは未知数だ。

 
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