政治・経済

 国土交通省と東日本、中日本、西日本の各高速道路会社(NEXCO)3社は、来年4月以降の高速道路料金の割引制度の見直し案をまとめた。3社が捻出した自主財源、5500億円に、2013年度の補正予算案で計上を見込む約600億円を基にした計画。太田昭宏国土交通相は消費増税に伴う「激変緩和措置が必要」と話したが、政治力の強い運送業界にかなり配慮した内容となっている。

 見直し案は、NEXCO3社が自主財源のみで11月末にまとめた案を素案として国土交通省が補充策を検討、補正予算案で必要経費を計上する。3社の当初案では普通車を対象にした土日・祝日の5割引を3割引に縮小、トラックなどを対象とした大口・多頻度割引は、最大3割引から4割引に上げることしていた。

 だが最終案では現行の土日・祝日5割引を6月末まで延長。大口・多頻度割引はさらに上乗せして5割引に拡大するとした。国土交通省は「観光客などを対象に休日利用を促し、消費増税後の景気の腰折れを防ぐ。また貨物は国民生活に広く影響し、公共性が高いため配慮した」(担当者)などと説明している。

 背景にあるのは全日本トラック協会など、政治力の強い団体の要望。11月に都内で行われた、同協会の決起集会には自民党の国土交通部会や道路族の議員が大勢詰めかけて、高速道路料金の割引の促進など配慮を約束していた。

 そのほか普通車では地方の平日昼間と夜間・早朝の3割引を廃止、通勤時間帯の5割引は、1カ月に一定回数以上の利用者に限定する。都市部では午後10時〜午前6時の5割引を、午前0時〜午後4時の3割引に縮小。普通車を対象とした土日・祝日の午前6時〜午後10時時の3割引は廃止する。

 高速道路料金の割引制度は、05年の民営化前後に導入されたNEXCO3社の負担分、年間5千億円と、08年度の緊急経済対策で導入された、年間4千億円の国費負担分で構成されている。国費分の財源を来年3月末で使い切るため、3社は経費削減などで新たに500億円の財源を捻出。渋滞緩和など、交通政策上の効果があることを前提に見直しを行ったもの。

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