政治・経済

 自民、公明両党は昨年12月12日、2014年度の与党税制改正大綱を決定した。大企業の交際費の50%を非課税にするなどして、デフレ脱却に向けた企業の活性策を盛り込んだが、財務省が警戒していた法人実効税率の引き下げは、「引き続き検討を進める」という表現にとどめた。

 消費増税の家計への影響を抑える軽減税率の導入時期も、結論は先送りに。増税と経済活性化の両立は、道が遠い。

「良い案をまとめてもらった。感謝しなければならない」

 麻生太郎財務相は12日夕方の臨時閣議後の会見で、満足そうに語った。

 財務省によると、14年度の改正により、初年度分だけで約7千億円の、改正の影響が十分に浸透した後では、年度当たり約6千億円の減税となる。ただ、14年度は消費税の税収が約5兆円増え、全体としては大きな負担増になる。

 今回の改正は、企業が手元にためこんだ資金を使い、経済の活性化や賃金の引き上げにつながるような仕組みが盛り込まれた。交際費の非課税措置もその一環だ。また、復興特別法人税の前倒し廃止も明記された。

 しかし経済界などが期待した法人実効税率の引き下げは、あいまいな表現にとどまった。安倍晋三首相が9月に減税の検討を指示したものの、「代替財源がない」などと自民党税調や財務省が反対。復興法人税廃止後も、30%台半ばと、世界標準の20%台後半よりかなり高率にとどまり、

「日本企業の競争力が高まらない」

 という失望の声が上がった。 さらに、生活必需品などの消費税率を低く抑える軽減税率の導入時期も、「(消費)税率10%時」とし、「10%への引き上げ時」か「引き上げ後」か、どっちともとれない表現になった。政治的な調整がうまくいかなかったことが露呈した。

 巨額の財政赤字を抱える日本は、財政改革とともに、企業活動を活発にして税収を増やすことが急がれる。もし「両立」が先延ばしになれば、回復の兆しが見える日本経済は、再び暗転しかねない。

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