政治・経済

カジノを含むIR・観光に対する電通の姿勢は?

 

 2011年11月、電通にIRを専門に担当する部署が立ち上がった。

 当初はカジノ&エンタテインメント事業部、それからカジノ・観光プロジェクト部と名称を変え、現在はIR・観光プロジェクト部となっている。活動内容はIRに関するさまざまな研究や、将来的に電通としてどのようにビジネスでかかわっていけるかをシミュレーションしているという。

 部署名から「カジノ」の文言を取ったのは、IR=統合型リゾートという言葉をもっと普及させる必要があり、その目的はあくまで観光振興であるからだ。

 カジノは1つの手段にすぎないが、IRとして組み込むことで経営が安定するという考え方がある。

 IR・観光プロジェクト部長の岡部智氏は「IRはそもそも地域の振興を目指すもの。人々が楽しめる施設ができることで、雇用が創出され、地域企業が潤うなど波及効果が大きい」と、語る。

 電通としては、直接IR運営にかかわるような形での参入は予定していない。とはいえ、

「電通には数多くのクライアントがいますが、そのうちの2〜3割でも直接的または間接的にIRに関与するとなった際に情報提供を行うなど、新たなサービスにつながると思います。クライアントが関連事業で潤えば、そのぶん広告費として返ってくるだろうというくらいの気持ちで今は取り組んでいます」と、岡部氏は説明する。

 IR・観光プロジェクト部では、13年3月に「日本版IRを考える」という主旨のフォーラムを開催。海外の事例を研究するだけにとどまらず、日本はどのようなIRを作るかを考えるという主旨で開いたものだ。今年も3月に同様のフォーラム開催を予定している。

 同氏は「IRを導入することで、新しい観光の在り方を提案していきたいですね。ただ観光客が来れば良いというわけではなく、受け皿としてのホスピタリティーなどをしっかりしないといけません。また、IRが24時間稼働することになるとしたら、人々の消費行動に新しい変化が出て、マーケティング領域が増えるでしょう。そこで何ができるか提案していきたい」と言う。

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