文化・ライフ

将棋の対局を始める時には、「振り駒」という作法があります。これはどちらが先に指すかを決めるもの。

 盤上から上位者の歩を5枚取り、手の中でよく振って軽く放り投げて表が多く出れば上位者(歩を取った方)の先手、裏が多く出れば下位者の先手です。囲碁では「握り」と言って、上位者が握った石の数が奇数か偶数かを相手に当てさせるようですが、どちらも単純ながら粋な方法ですね。

 囲碁やチェスなどは先手が有利とされていますが、将棋の場合は必ずしもそうとは言えません。逆に後手番の勝率が高かったという年もあります。

 ただやはり先手を持ちたいという棋士が多いのも事実で、主導権を握りたいという表れでしょう。タイトル戦で第1局、2局……と、先手番の棋士が交互に勝っていったということもありましたが、そうなってくると振り駒をする記録係の役割も重大になってきますね。

 意外と知られていないのが、振り駒で駒が重なったり立ったりした時の対処。その場合は、それらの駒を抜かした枚数でカウントします。

 重なった駒が2枚あれば、たとえ字が見えて裏・表の区別が付いたとしても除外しなければなりません。そして同数になった時だけ再度振り直しを行います。

 実は以前から、「振り駒は表が出る確率のほうが高い」という噂が真しやかにささやかれているのです。

 普通に考えれば表と裏の出る確率は5分5分だと思うのですが、プロ棋戦で使われている駒は字が漆で盛り上げられている関係で、表が出る率のほうが高いというのです。それでというわけではないと思いますが、数年前から振り駒の際に出た裏・表の枚数を書き留めておくことになりました。もうある程度のデータは集まったと思うのですが、果たして真相はどうなのでしょう??

 振り駒といえば、第3回電王戦(コンピューターソフトVSプロ棋士)の振り駒を、何と安倍首相が行ったのです! これには世界中の将棋ファンもビックリ。過去にも総理大臣が振り駒を行ったという例はなかったのではないでしょうか。それほどこの電王戦が注目されているということなのでしょうね。

 

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