政治・経済

餃子、麺類を中心とした食品メーカーとして50年以上の歴史がある。市販用から徐々に業務用に転換を図り、現在では両者の売上比率はほぼ半分になった。他社が真似できない工場のオートメーション化に取り組み、OEM部門は好調。一方の市販用も3月に新アイテムを投入するなど、さらなる成長に向けて動きだした。

業務用の餃子を成長させた川添社長

 —— 現在の主力商品は。

 川添 市販用では「七味八珍」が年間4億円、「博多発ラーメン屋さんの餃子」が8億5千万円の売り上げで、この2品が本社工場の売り上げの半分を占めています。4月からの消費増税で、既存商品の販売量が減る心配があるので、3月1日に「プレミアム肉餃子」「超うす皮餃子」「彩野菜の水餃子」という3つの新商品を出しました。それぞれ、従来の商品よりも1割程度高いのですが、滑り出しは好調です。以前は安くなければ売れないという風潮でしたが、今は質に見合った価格であれば、喜んで買っていただけます。

 —— 競争が厳しい業界ですが、御社の強みは。

 川添 量販店向け商品のほかに、多品種小ロットのPBも多数やっております。多品種少量生産は在庫管理が難しく、メーカーは普通やりたがりませんが、当社では関東工場(群馬県)だけでもPBは350アイテム以上もあります。チルドの賞味期限は半年しかないので適正在庫で回すのはとても難しいのですが、当社には20年以上のノウハウがあります。

 —— 創業以来、50年以上の歴史がありますね。

 川添 当初は「市販用」又は「チルド商品」の餃子製造会社でしたが、途中から業務用の餃子に転換して大きく伸びました。私自身は日本水産で10年間、営業の仕事をして15年前に父の後を継ぐ形で入社しました。当時の業務用の販売先は主にラーメン店のみで、スーパー惣菜や弁当、居酒屋など他の外食産業、学校給食などはほとんどありませんでした。

 「市販用」または「チルド商品」は、毎年徐々に売り上げが落ちていたので、業務用を伸ばさないと会社の将来が危うくなると思い、入社してから積極的にスーパーなどに営業をかけ、今では売り上げの半分くらいが業務用になるまでに成長しました。OEMをはじめとする業務用に対応するために工場のオートメーション化に取り組み、他社ではできない多品種少量生産が可能になりました。

 —— 売り上げ目標は。

 川添 グループ会社を加えた売上高は90億円以上です。今後売り上げを増やすには工場の増設、それと関東エリアへの本格的な営業にかかっています。幸いにも九州エリアは安定しているのでここは何としても現状維持し、業務用を中心に関東を攻略したいと思います。

関連記事

好評連載

深読み経済ニュース

一覧へ
一般社団法人かぎろい出版マーケティング代表 西浦孝次氏

[連載] 深読み経済ニュース解説

2015年の経済見通し

[連載] 深読み経済ニュース解説

再デフレ化に突入し始めた日本経済

[連載] 深読み経済ニュース解説

消費税率引き上げ見送りの評価と影響

[連載] 深読み経済ニュース解説

安倍政権が解散総選挙を急ぐ理由

実録! 関西の勇士たち

一覧へ

稀有のバンカー、大和銀行・寺尾威夫とは

[連載] 実録! 関西の勇士たち(第20回)

実録! 関西の勇士たち

[連載] 実録! 関西の勇士たち(第17回)

三和銀行の法皇・渡辺忠雄の人生

[連載] 実録! 関西の勇士たち(第14回)

住友の天皇・堀田庄三の人生

[連載] 実録! 関西の勇士たち(第11回)

商売の神様2人の友情 江崎利一と松下幸之助

[連載] 実録! 関西の勇士たち(第7回)

関西財界の歴史―関経連トップに君臨した芦原義重の長期政権

ビジネストレンド新着記事

注目企業

一覧へ

不動産のノウハウや技術を生かしサステナブルインフラへ―いちご

現存の不動産に新しい価値を創造する「心築(しんちく)事業」とJ‐REIT運用、太陽光などのクリーンエネルギー事業が主力。社名の「いちご」は一期一会に由来しており、サステナブルインフラを通じて日本の社会を豊かにすることを目指している。文=榎本正義(『経済界』2019年9月号より転載) 長谷川拓…

次世代車向け先進技術を応用する日本発プラットフォーマー ―イーソル

社員に奨学金を提供―ミツバファクトリーが実践する中小企業が勝つための福利厚生とは

新社長登場

一覧へ

「若者需要の開拓でビール市場を盛り上げていく」塩澤賢一(アサヒビール社長)

アサヒグループ食品の副社長から、この3月にアサヒビールの社長に就任した塩澤賢一氏。長年、ビール営業畑を歩み、マーケティングを兼ねた繁華街歩きを趣味にしている。街の変化から世の中の流れを読む塩澤新社長が挑むのは低迷するビール市場の活性化。若者需要を伸ばしつつ、スポーツイベントを商機として攻勢をかけていく。聞き手…

「事業部門の連携を活性化させ営業利益100億円を目指す」 内藤宏治(ウシオ電機社長 )

地域に根差した証券会社が迎えた創業100周年―藍澤卓弥(アイザワ証券社長)

イノベーターズ

一覧へ

シリコンバレーへの挑戦が生んだ「起業家と投資家が待ち望んだサービス」― 戸村光・ハックジャパンCEO

起業家のスタンスとして、画期的な技術やビジネスモデルを社会で活かすことを目的としたイノベーション先行型もあれば、社会課題解決を最優先とし、そこに必要な技術やノウハウを当てはめていくやり方もある。ハックジャパンCEOの戸村光氏の場合は後者。対象となる課題は「身の周りの気付いたことすべて」だ。(取材・文=吉田浩)…

「測量美術」が起こす道路工事のイノベーション―草木茂雄・エムアールサポート社長

IT化で変革する産業廃棄物処理の世界―福田隆(トライシクルCEO)

大学の挑戦

一覧へ

専門分野に特化した“差別化戦略”で新設大学ながら知名度・ブランド力向上を実現――了徳寺大学・了徳寺健二理事長・学長

2000年設立で、了徳寺大学が母体のグループ法人。医療法人社団了徳寺会をグループ内に持つ。大学名の「了」は悟る、了解する、「徳」は精神の修養により、その身に得た優れた品性、人格を指す。「了徳寺」は人間としての品性、道を論す館の意味を込めた大学名だ。 聞き手=本誌/榎本正義 、写真/佐々木 伸 …

大学の挑戦

創立100周年、西南学院大学・K.J.シャフナー学長「世界に貢献しインパクトを与える人材を育てる」〜国際交流・就職支援・インターネット出願〜 

「“STAND BY YOU”のスローガンの下、学生一人ひとりに寄り添う教育を」――中央学院大学・佐藤英明学長

経済界からのお知らせ

最新号のご案内

経済界2019年9月号
[特集] 東京五輪以降──ニッポンの未来
  • ・2度目の東京五輪 今度はどんなレガシーが生まれるのか
  • ・高岡浩三 ネスレ日本社長兼CEO
  • ・脱CO2の切り札となる水素活用のスマートシティ
  • ・五輪契機にテレワーク普及へ「柔軟な働き方でハッピーに」
  • ・ワーケーション=仕事×余暇 地域とつながる新しい働き方
  • ・「ピッ」と一瞬で決済完了! QRしのぐタッチ決済の潜在力
  • ・東京五輪で懸念される調達リスク
  • ・フェアウッド100%使用にこだわる佐藤岳利(ワイス・ワイス社長)の挑戦
[Special Interview]

 原田義昭(環境大臣・内閣府特命担当大臣)

 世界の脱炭素化、SDGs「環境」が社会を牽引する

[NEWS REPORT]

◆フェイスブックの「リブラ」で仮想通貨も「GAFA」が支配

◆脱炭素社会へ 鉄リサイクルという光明

◆PBの扱いを巡り業界二分 ビール商戦「夏の陣」に異変あり

◆中国の次は日本に矛先? トランプに脅える自動車業界の前途

[特集2]

 北の大地の幕開け 北海道新時代

・ 鈴木直道(北海道知事)

・ 岩田圭剛(北海道商工会議所連合会会頭)

・ 安田光春(北洋銀行頭取)

・ 笹原晶博(北海道銀行頭取)

・ 佐々木康行(北海道コカ・コーラボトリング社長)

・ 會澤祥弘(會澤高圧コンクリート社長)

・ 佐藤仁志(北海道共伸特機社長)

・ 内間木義勝(ムラタ社長)

ページ上部へ戻る