政治・経済

 安倍政権への交代により、日経平均株価は80%以上上昇し、2013年は世界的にも日本株式市場が最も上昇した。年頭の経営者などの株価予測も、すべての人が上昇を予想、問題は1万8千円程度までか、いや2万円を超えるか、そこが話題となっている。

 こういう時が一番危ない。

 実体経済も今年は、日本も米国も波乱の可能性は低い。中国経済および日中関係は懸念材料だが、これは常にある問題で、むしろ、世間は消費税引き上げを懸念している。

 しかし、消費税はこの世の終わりではない。消費は落ち込むが、落ち込みを緩和しようと企業サイドは死に物狂いで投資や製品投入を企画している。投資も膨らみ、経済が突然急降下することはない。むしろ、政府の対策や企業の対策が出尽くした後、それらの支出のためのコスト負担が企業や政府の負債サイドを圧迫した時が問題だ。

 いずれにせよ、実体経済の波乱要因は国内にはない。

 世の中の雰囲気が楽観的で、実体経済に不安もなく、株価的には、とことん上昇した。市場の先行きはばら色に見える。そして、NISAで新規の個人投資家がさらに増える。これは、一番、危ないパターンだ。

 昨年の株価上昇で、今年の経済の改善はすべて織り込んだ。世界中の投資家が日本株を買い込んだ。だから、日本経済が順調でも、日本株をさらに買い増すには、さらなる驚きの好材料が必要だ。だから、今年株を買うのは、株式投資初心者の個人だ。これは、昨年買いまくった海外投資家にとっては絶好の売り場となる。

 さらに言えば、かなり高い水準からでは、どんなサプライズがあっても上昇余地は限られる。一方、下落へのサプライズであれば、大きく上昇したということは反動の下落の余地もかなりあるということだ。

 このように、相場の心理としては、危険な要素が揃っている。

 一方、短期に株式市場の支えとなるのは、円安だろう。

 為替はプロの世界だし、米国の金融政策が動く瞬間であるから、普通の理屈で流れができると見込まれる。そうだとすると、金利が上昇するドルが上昇、世界で唯一金融緩和を拡大する日本の円は下落する。円安は株高という最近の反応からすると、株価は円安で上がるだろう。しかし、本質的には、円売り、日本売りというリスクをはらんでおり、財政問題から国債が下落するようなら、為替安、債券安、株安のトリプル安という可能性もあり、今年の金融市場は注意が必要だ。

 

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