政治・経済

 みずほ銀行が系列の信販会社オリエントコーポレーション(オリコ)が扱う提携ローンで暴力団関係者への融資を放置していた問題で、金融庁がみずほ銀に求めていた追加の報告と業務改善計画が10月28日提出された。この問題は、金融庁に対するみずほ銀の説明が一転したことなどから、秋の臨時国会や自民党の財務金融部会や金融調査会でも議論が集中。佐藤康博頭取や畑中龍太郎金融庁長官ら金融庁幹部の説明を求める声が強まっている。
 ただ、過熱気味の国会や与党の対応、報道に対して、政府からは、「この時点でとるべき責任は、原因を究明して再発防止に万全を期すことだと思う」(甘利明経済再生担当相)などと、佐藤頭取の即時辞任を求める声はほとんど上がっていない。

 その背景には、官邸、金融庁も含め政府内には、第一勧銀、富士、興銀の3行の垣根を取り払い、持ち株会社みずほフィナンシャルグループ(FG)と、旧みずほ銀とみずほコーポレート銀行を合併した現みずほ銀のトップを兼務し「ONEみずほ」を推し進めていた佐藤頭取の手腕を評価する声が根強いためだ。金融庁幹部は「確かに一定の責任はあるだろうが、今、佐藤さんが辞めたら次がいない」と苦悩を明かす。

 一方、みずほ側にも事情がある。佐藤頭取が就任後、役員人事の若返りを進めた結果、「年次的に見てもすぐに次期頭取になれる人材がいない」(メガバンク関係者)からだ。メガバンクの世界は入行年次と出身行がついて回るため、三井住友、三菱東京UFJの2行のトップとみずほのトップが極端に年次が違うことは嫌われる。主要取引先となる大手企業への体面もある。

 金融庁は、業務改善計画書や追加の報告書、第三者委員会の報告書などを踏まえて、みずほ銀に対して追加の行政処分を出す方向で検討を始める。年内にも結論をまとめる方針だ。金融庁の責任、みずほ内部の闘争などさまざまな思惑が絡み合うこの問題。金融庁が納得できる処分を下し、みずほが自らを律することができるのか。行方が注目される。

 

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