政治・経済

 総務省はスマートフォン(高機能携帯電話)や光サービスの契約など多様な通信サービスで消費者の苦情が増えていることに対応し、クーリングオフ制度を導入する方向で検討を始めた。訪問販売などで購入した一部の物品には適用されているクーリングオフだが、通信サービスは対象外。国民生活センターには「サービス内容が説明と違った」「説明した特典がもらえなかった」など通信サービスの契約をめぐるトラブルの相談が2012年度に過去最高の4万8668件も寄せられた。

 端末を購入したりサービスを契約した直後に、話が違うと解約してもお金は返ってこないほか、特に高速データ通信を謳ったスマホで通信速度があまりに遅いといった理由で、購入直後に解約を求める消費者が増えているという。

 このため、総務省ではクーリングオフ導入により、故意の虚偽説明や説明不足など販売側の問題点是正を目指す。来年1月からの通常国会に電気通信事業法改正案を提出し、15年度中の導入したい考えだ。

 クーリングオフは契約から一定期間のうちなら、消費者が無条件に取り消せる仕組み。スマホだけでなく、従来型の携帯電話端末や光サービス、ケーブルテレビなどの幅広い通信サービスを新たに対象に加える検討に入った。

 解約可能な期間は一般的なクーリングオフと同様に購入から8日以内とする見通しだ。解約までの通信料を誰が負担するかといった詳細は今後、有識者による検討会で論議する方針だ。

 現在クーリングオフが適用されている主な商品は、寝具や化粧品、宝飾品など。訪問販売や勧誘販売で買った場合に限って適用する商品が多いが、スマホのクーリングオフは店舗での販売も対象にする方向で検討する。

 店舗でスマホなどを買うときには、販売員から説明を受けて契約するが、あまりに専門的なため機能や料金をよく理解しないまま契約してしまう消費者が多く、そういう状況を把握しながら売りつける販売店も少なくないという。

 国民生活センターへの問い合わせは、今も増加の一途。13年4月から14年1月までのスマホ関連の苦情は7415件。3年間で約5倍に膨らんだ。高齢者の購入が増えてきたため、「機能が複雑で使いこなせない」「説明された操作方法が分からない」などといった苦情も目立っているという。

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