マネジメント

心得1 報酬を利息で受け取る節税対策を知る

 「いつやるの? 今でしょ!」――今回は、少し使い古しの感があるこの流行語がピタリとはまる節税対策を紹介しましょう。節税の道具は「少人数私募債」。これは、通常の公募社債ではなく、オーナー一族や取引先など特定の人に直接勧誘して資金を調達するタイプの社債です。公募社債のような煩雑な行政手続きが不要で、次の4要件を満たせば、取締役会決議のみで発行することが可能です。

(1)社債権者は50人未満であること

(2)社債権者に証券業者など金融のプロがいないこと

(3)発行口数は50口未満であること

(4)発行会社が株式会社であること

 この社債を使う税務上のメリットは、「社債の受取利息が2割の申告分離課税」となること。要は、オーナーが自社社債を発行してもらい、それを引き受けると、受け取る社債利息の税金が2割で済むわけです。通常、高額報酬を給料として受け取ると5割が税金となりますが、社債利息でもらえば税金は2割。しかも会社側では、支払い利息として損金計上も可能です。

 社債の額には上限がありません。なので使い勝手がすこぶる良く、少人数私募債は人気を博しました。ところが、税制改正による規制の的となり、「平成27年12月までは現行税制」が適用されますが、「平成28年1月以降は総合課税」になります。ですから、まだ少人数私募債を使っていない方は、本当にやるなら「今」。それで1年以上は節税できるんです。

 

心得2 少人数私募債を相続税対策にも応用する

 少人数私募債は、相続対策にも使えます。「相続税精算課税制度」(※)を使うと、後継者に果実(社債の受け取り利息)が渡ります。それも2割の課税で済む。後継者の納税資金にも使えます。問題は、相続財産の評価が債権であることです。なので100%評価額になり、不動産評価などのようにディスカウントはありません。ですから、この制度の終了時に、「デッド・エクイティ・スワップ」(債権を現物出資して株式に換える)などの2次的対策が必要ですね。

 

※相続税精算課税制度:贈与税の特例のこと。65歳以上の親から20歳以上の子に対する贈与について、一生のうち2500万円までの贈与は非課税、これを超える贈与については一律2割(20%)の贈与税(相続税の前払い)がかかる。

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