
世界を舞台に活躍されるバイオリニスト五嶋みどりさんをお迎えしました。みどりさんとは2011年に本誌で取材をさせてもらって以来の再会です。最近では、みどりさんがソリストとして参加したCDが、グラミー賞を獲得して話題となりました。演奏活動のほか、社会貢献活動にも力を入れるみどりさん。世界各地を行き来する中で感じたこと、想うことを伺いました。
同じ時代を生きた作曲家を演奏する

五嶋みどり(ごとう・みどり)
バイオリニスト。1971年大阪府生まれ。11歳でニューヨーク・フィルとの共演以来、欧米の主要なオーケストラと共演を重ね、幅広く演奏活動を続ける。2004年には南カリフォルニア大学ソーントン音楽学校弦楽学部の教授となり、後進の指導にも情熱を注ぐ。社会貢献活動にも意欲的に取り組んでいる。07年より国連ピース・メッセンジャー。
佐藤 グラミー賞をお取りになられた時の気持ちをお聞かせいただけますか?
五嶋 厳密に言えば私がグラミー賞を受賞したわけではないんですね。私は、グラミー賞を受賞したCD「パウル・ヒンデミット(1895〜1963年)作品集」に、ソリストとしてオーケストラと指揮者と共に参加させていただいただけです。賞はCDに対する評価と考えています。
このCDは、作曲したヒンデミット氏の没後50年を記念して作られました。ヒンデミットという作曲家を、グラミー賞受賞によってより多くの方々に知ってもらえたという点で、大変意義深いことだと思います。
佐藤 受賞作品に参加されたことも称賛されるべきだと思います。CDを買いに行きましたら、売り切れの店もあり注目度の高さを感じました。このCDのように、20世紀を生きた作曲家の曲を演奏される機会が増えていると聞きますが。
五嶋 バッハ(1685〜1750年)以降の時代の作品は、私も幅広くレパートリーにしています。その中でも、現代曲というものは、私と同じ時代を生きていた作曲家による作品で、それを表現することに面白さを感じています。
佐藤 心境の変化があったのですか? それとも特別な理由でも?
五嶋 自然な流れで、取り組みました。急に、何かがきっかけで始めたわけではありません。もちろん幼い頃とは考えは変わっているとは思いますが、私自身では気付かない変化です。
佐藤 なるほど、ビジネスの場面では「前年比」があるように、数字としてはっきりとした変化を求めがちです。自然の流れという視点も大事ですね。
好評連載
二宮清純のスポーツインサイドアウト
一覧へ過密日程の高校サッカー選手権に必要な「戦い方改革」
[連載]二宮清純のスポーツインサイドアウト

[連載]二宮清純のスポーツインサイドアウト
上位進出を狙う高い壁はW杯初戦のコロンビア戦
[連載]二宮清純のスポーツインサイドアウト
日馬富士の暴行事件で自らの手で首を絞めた相撲界
[連載]二宮清純のスポーツインサイドアウト
“ティア1”の強豪を相手に日本ラグビーは白星を挙げられるか
[連載]二宮清純のスポーツインサイドアウト
ハリルジャパンは「弱者の戦術」でどこまでブラッシュアップできるか
米山公啓の現代医療の真相
一覧へ見落としやすい薬の副作用
[連載] 現代医療の真相(第19回)

[連載] 現代医療の真相(第18回)
肺炎球菌ワクチンから見えるワクチン後進国日本
[連載] 現代医療の真相(第17回)
徘徊老人を受け入れる街づくり
[連載] 現代医療の真相(第16回)
サプリメント・ブームにもの申す
[連載] 現代医療の真相(第15回)
インフルエンザ予防接種は受けるべきか
吉田たかよしのビジネス脳の作り方
一覧へネット検索の集中力は「独り言」で高まる!
[連載]吉田たかよしのビジネス脳の作り方(第20回)

[連載]吉田たかよしのビジネス脳の作り方(第19回)
壮大な目標を立てると努力しない人材になる!
[連載]吉田たかよしのビジネス脳の作り方(第18回)
部下の才能を褒めるとダメ人材に育つ!
[連載]吉田たかよしのビジネス脳の作り方(第17回)
株取引の損得は男性ホルモン量で決まる?
[連載]吉田たかよしのビジネス脳の作り方(第16回)
アルツハイマー病は脳の糖尿病!?
CEOのゴルフ
一覧へ切り返しの「間(ま)」はマストアイテムではない
[連載] CEOのゴルフ(第20回)

[連載] CEOのゴルフ(第19回)
腰と肩を同じように回すから飛距離が出ない
[連載] CEOのゴルフ(第18回)
右足の力で飛ばすには左股関節の「受け」が必要
[連載] CEOのゴルフ(第17回)
直線的に振り下ろす感覚がスライスの原因
[連載] CEOのゴルフ(第16回)
切り返しで下へ力を加えることが飛距離の源泉
ビジネストレンド新着記事
注目企業
一覧へワンストップで手厚くサイトの売却をサポート――中島優太(エベレディア社長)
昨今、事業拡大や後継者対策などを目的とした企業同士のM&Aが増加している。同様にウェブサイトのM&Aが活発化している事実をご存知だろうか。サイトの売買で売り手にはまとまったキャッシュが、買い手にはサイトからの安定収益が入るなど、双方に大きなメリットがもたらされている。大手ITグループから個人事業主まで幅広い…

新社長登場
一覧へ「技術立脚の理念の下、付加価値の高い香料を開発します」――高砂香料工業社長 桝村聡
創業から95年、海外に進出してから50年以上たつ国際派企業の高砂香料工業。合成香料では日本最大手であり、国際的にも6%以上のシェアを持つ優良企業だ。 100年弱の歴史を持つ合成香料のトップメーカー ── まず御社の特徴をお聞かせください。 桝村 1920年創業ですから、2020年に100周年を迎える…

イノベーターズ
一覧へ老舗コニャックメゾンがブランド強化で日本市場を深耕――Remy Cointreau Japan代表取締役 宮﨑俊治
フランスの大手高級酒グループ、レミー・コアントロー社の日本法人。18世紀から愛飲されてきた名門コニャックの「レミーマルタン」や世界有数のリキュール「コアントロー」をはじめ、スピリッツやウイスキーなど戦略的なラインアップを日本市場で展開している。同社の宮﨑俊治代表取締役に事業展開について聞いた。 &nbs…

大学の挑戦
一覧へ専門分野に特化した“差別化戦略”で新設大学ながら知名度・ブランド力向上を実現――了徳寺大学・了徳寺健二理事長・学長
2000年設立で、了徳寺大学が母体のグループ法人。医療法人社団了徳寺会をグループ内に持つ。大学名の「了」は悟る、了解する、「徳」は精神の修養により、その身に得た優れた品性、人格を指す。「了徳寺」は人間としての品性、道を論す館の意味を込めた大学名だ。 聞き手=本誌/榎本正義 、写真/佐々木 伸 教育部門と…

企業eye
一覧へ不動産の現場から生産緑地の将来活用をサポートする――ホンダ商事
ホンダ商事は商業施設や宿泊施設の売買仲介、テナントリーシングを手掛けている。本田和之社長は顧客のニーズを探り最適な有効活用を提案。不動産の現場から、生産緑地の将来活用など社会問題の解決にも取り組む。── 事業の概要について。本田 当社は商業施設やホテル、旅館の売買・賃貸仲介(テナントリーシング)を…
