政治・経済

沖縄貨物ハブを利用しアジアへの翌日配達が可能になると、どんな農水産物が運ばれるのか。こちらの図でも紹介した鮮度が命のイカを例に、函館の水産会社である株式会社山大の小林大作取締役に話を聞いた。

おいしいものを、おいしいうちに

20140610_tokushu3.txt 函館の水産会社である山大も、沖縄貨物ハブを利用したヤマト運輸の国際クール宅急便を使って香港への生鮮品の配送を考えている。きっかけを山大取締役の小林氏に聞くと、「一番の理由は香港に翌日配送ができると聞いたことがきっかけですね。イカはやはり鮮度が命ですから、刺身で提供できるのであれば勝負できると考えました」。

 イカの刺身は、獲れたてでしか味わえない透きとおった身と食感が人気。おいしいものは、その場で食べるのが最高なのは言うまでもないが、そのおいしさを遠く離れた異国で味わえることは贅沢の極みであろう。

 しかし、いくらヤマト運輸が国際クール宅急便を始めたとはいえ、すぐに海外配送を考えたことに疑問を感じたが、そこは函館ならではの理由があった。

 函館には、既にアジアをはじめ多くの外国人観光客が訪れており、多くの観光客のお目当ては食事。新鮮な海産物目当ても多い。さらに、中華圏の旧正月である1月末には、毛ガニやタラバガニの注文が海外から殺到したそうだ。eコマースの発達で、日本の味も手に入れることが容易になっており、特に香港は取引量も多い。潜在顧客が大挙して訪れていることで、商機にも敏感になるわけだ。

 既に香港へ出荷しているのか小林氏に尋ねると、「実は、まだシーズンが始まっていないんです。イカ漁は6月に解禁され、翌年の1月までです。イカは多くが真イカです」。まずは、現地の日本料理店や寿司店に買ってもらいたいと考えているが、近い将来、香港の晩酌に函館の〝イカ刺〟が並ぶ日が来るのかもしれない。

 一方、もう少し日持ちする商品であれば、既にアジア各地に送られている。人気があるのは、イチゴやマンゴーなどの果物類、珍しいものでは、糖度の高いサツマイモの安納芋なども人気が高いそうだ。

 地方ブランドも浸透しており、北海道産というのはやはり人気が高い。面白いのは、富士山の周辺で採れたというのも良いイメージを掻き立てるようで、山梨県産、静岡県産ではなく、「富士山ブランド」として販売し、好評を得ている。

 では、実際に現地で日本の食品や農水産物がどのような評価を得ているのか次ページで見てみよう。

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