政治・経済

国土交通省

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整備新幹線の課題は約5400億円の追加費用

 北陸と北海道の両新幹線の延伸を3〜5年程度、前倒しする検討を政府・与党が始めた。観光振興や企業誘致に向けて沿線自治体の要望が高まっているためだ。麻生太郎財務相は「できる限りやっていったほうがいい」と前向きな姿勢を示しているものの、課題は追加で約5400億円が必要とされる費用だ。

 北陸新幹線は金沢︱敦賀間が2025年度中、北海道新幹線は新函館(仮称)︱札幌間が35年度中の開業をそれぞれ予定している。自治体側は工期を短縮して、開業を北陸で最大3年、北海道で最大5年、早めるよう求めていた。

 国土交通省が与党の検討チームに提示した試算では、約5400億円のうち、約2千億円をJR各社が建設中の区間で将来、支払う使用料を担保として、施設を所有する鉄道建設・運輸施設整備支援機構が金融機関から資金を前借りして捻出。この分だけで北海道新幹線は2年、北陸新幹線は1年の工期短縮が見込めるという。

整備新幹線の財源確保で入り乱れる思惑

 ほか地元自治体が約1千億円を負担。残る約2400億円を現在、新幹線の建設に充てている、年間700億円の国費の上積みで賄う案が浮上している。

 与党プロジェクトチームは国交省の検討や自治体の要望を踏まえ、夏までに政府に延伸の前倒しを申し入れる方針で、詳細を15年度予算の概算要求から反映させたい構え。だが国・自治体とも財政難の中、財源確保をめぐる調整は難航必至だ。

 財務省は国費の上積みに消極的で見返りに、ほかの公共事業の削減を国交省に求めるとみられる。ただ国交省としては、国土強靱化の政策に沿って、高速道路や建造物の老朽化対策に、東日本大震災からの復興関連事業ほか、公共事業費を減らせるあてがほとんどない。

 また延伸時期を早めたとして、国内外からどの程度の利用客が見込めるのかも不透明。沿線開発の計画もまだ進んでおらず、採算性をいかに上げるのかの課題も残る。「現実的には極めて困難」(国交省幹部)との見方が支配的だ。

 
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