政治・経済

建て替え跡地に「虹と風」30分圏内の住民が対象

 事業の主なものは部屋のリフォーム事業や住宅修理事業、高齢者の買い物支援や安否確認サービスなどだが、住民に特に好評なのが買い物の宅配事業だ。団地住民が最寄りの店で買った商品をNPOスタッフが1袋50円で個別配達するサービスである。

 住民は手ぶらで帰宅できるので、歩行困難な高齢者でも買い物が楽しめる。スタッフ7人がこなすこれらの事業は今や、売上高が年4千万円にも達する。

 「にこりこ」が軌道に乗れば、団地に活気という付加価値が加わり、地域の魅力が一段と増す。「魅力が増せば、若者がここに戻ってくる」と鈴木事務局長は期待を寄せる。

 一方、同市稲毛区の園生団地に11年8月登場した複合施設が「虹と風」だ。半世紀前に建てられた低層団地を高層棟に建て替えた跡地に、地域住民の福祉ニーズに応える拠点として誕生した。

 「虹と風」は高齢者向けのサービス付き賃貸住宅「サポートハウス稲毛」(20人収容)を軸に虹の街、風の村という2つの棟で構成している。

 風の村には24時間365日対応の診療所をはじめ、訪問看護・介護、デイサービス、ショートステイ、障害児支援などの福祉・医療施設を集めている。虹の街には地域住民の生活を支援する施設を整備した。安全・健康が歌い文句の食料品店をはじめ、カフェ、鍼灸院、福祉用具のレンタル、子どもの一時預かりなど、多様なサービスを提供している。

 運営主体は社会福祉法人生活クラブや生活クラブ生協など6団体。各団体が役割を分担し協同で経営している。

 稼働して3年目だが、サポートハウス稲毛の入居者は利用者で満室だし、虹の街の施設も地域住民から期待される存在になった。「事業基盤がようやく固まってきた」と島田朋子施設長の表情は明るい。周辺30分圏内の住民に医療や福祉、生活支援などのサービスを的確に提供する︱︱それが「虹と風」の目標だ。

 住宅団地に福祉や保育、子育て支援の施設を設ける動きは今後、東京圏でさらに広がりそうだ。現に高根台団地(千葉県船橋市)には13年春、認可保育所が誕生しているし、相武台団地では13年末、神奈川県住宅供給公社がサービス付き高齢者向け住宅の新設と同時に、看護・介護、リハビリ、子育て支援などの複合施設を開設している。

 高齢化社会を迎え、住み慣れた所で安心して暮らす環境づくりが重視され出した。

 

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