政治・経済

菅義偉官房長官

菅義偉官房長官

 内閣府が中心となって6月末に取りまとめる予定の経済財政運営の基本指針「骨太方針」に、安倍晋三首相が意欲を示す法人税の実効税率引き下げの実施幅や時期をどこまで書き込めるかが最大の焦点となっている。菅義偉官房長官や甘利明経済再生担当相が来年度からの実施を求めるのに対し、税制改正の実権を握る自民党税制調査会は慎重姿勢を崩していないからだ。骨太方針策定に向け政府・与党でどこまで折り合えるかがカギだ。

 甘利氏は、現在35%程度の法人実効税率について「5年程度で20%台への引き下げなければインパクトは弱い」とし、引き下げが不可欠との立場だ。欧州やアジアの各国に比べ高い水準にある日本の税率を引き下げれば、国内企業の収益力が高まり、雇用や賃金に波及、消費が拡大するという好循環が生まれ、結果、税収も増えるという論理だ。さらに、安倍首相が1月のダボス会議で、法人税減税を国際公約しており、世界のマーケットは実効税率の下げは織り込み済みで、あとは下げ幅と実施時期でどれだけ驚きを与えられるかがアベノミクスの根底を支える株価対策になるという認識もある。

 これに対し、自民党税調は早期の実施に慎重な立場だ。財政再建との両立を図るには、税収の大幅な減少につながりかねない安易な減税は認められないという姿勢だからだ。引き下げにはそれに見合う穴埋め策が必要といい、「代替財源を見いだせなければ20%台までの引き下げは容認できない」(党税調幹部)と言い切る。ただ骨太方針で1〜2%の税率下げの明記と小手先の改革にとどまればアベノミクスへの期待は後退しかねない。改革に向け、政権の本気度が問われる。

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