マネジメント

岸本志津

岸本志津(きしもと・しづ)
1990年慶応義塾大学文学部卒業、モルガン・スタンレー証券に入社。クレディ・スイス投信などを経て、2003年BNYメロン入社、13年4月BNYメロン・アセット・マネジメント・ジャパン代表取締役社長に就任。

 安倍晋三内閣が掲げる成長戦略の中核に「女性の活躍」が位置付けられ、女性の活躍を支援する動きが高まろうとする中で、BNYメロン・アセット・ジャパンは6月6日、「女性活力日本株ファンド」を設定した。「女性の活躍」をテーマに中長期的に投資魅力が高いと判断される銘柄に投資するという。

 ファンド設定の背景は、日本株が注目されるようになった中で、昨年4月に岸本志津氏が社長に就任し、日本株式運用本部長の鹿島美由紀氏が率いる日本株運用チームが他社から移籍してきたことが始まり。女性社長の資産運用会社で、女性運用本部長の下、ほかの株式チームよりも優位性を持って運用できる戦略として提案されたのが、女性活力日本株ファンドだった。

 ファンドの銘柄の選択にあたっての着眼点は3つ。まずは「女性の活躍を積極的に行う企業」で、女性役員の比率が高かったり、ダイバーシティに先見性を持って取り組んだりしている企業が対象となる。女性が活躍する企業は、業績を適切かつ公平に評価する人事体系を有していたり、出産による女性の離職率が低かったりして、中長期的に高い成長を続けているという。

 次が「女性向け商品・サービスを展開する企業」で、女性の社会進出が進み、女性の所得が伸びていく中で直接的に恩恵を受ける企業。最後が「女性の活躍による間接的に恩恵を受ける企業」で、セキュリティーサービスや介護サービスなど、女性の社会進出に伴う生活環境を整える企業が該当する。

 設定時の販売会社はエース証券と丸八証券の2社。従来の証券会社の資金集めとは異なり、具体的な金額の目標値は定めていない。また、「指導的地位に占める女性の割合を2020年までに30%程度にする」と政府目標が掲げられたように、投資テーマとしては長いため、短期的な売買は望んでいない。

 岸本社長は次のように語る。

 「急激に大きくして収益の要にするよりは、比較的長いスパンで大切に育てていきたい」

 今後も順次、コンセプトに賛同する販売会社を増やし、裾野を広げていく方針だ。

(文=本誌・村田晋一郎 写真=佐々木伸)

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