マネジメント

-- じゃあ、経営者は「男性を採用せよ」って言わないもんですか。

K氏 そこまで考えてないよ。サラリーマン経営者であれば任期が5年、長くても10年。オーナー企業は違うかもしれないけれど、どんな優れた経営者であっても重要なのは明日の利益なんだよ。株主はすごいプレッシャーかけてくるし、結果を出さないといけないわけ。

 経営者なら、女性活用に限らず、障碍者活用も重要なことだという認識はあるし、絶対に「社会の一員として行動しろ」みたいなことを言うけど、会社の利益とどっちを優先するんですか、という話になれば、「そんなこと聞くなよ!」っていう話ですよ。そりゃ、社長というポジションに就けば、オーナーじゃない限り、女性活用やダイバーシティの優先順位は下がらざるを得ないんじゃないかな。

Y氏 うちは、そこまで考えていないというのが問題ですね。要は女性活用のイメージが良いから飛びつくだけで、人員構成や計画まで考えていないというのが実情でしょうか。まぁ、細かくても困るんですけどね。

K氏 結局は米国と違って日本は人をリリースすることができない。それもまた、女性の積極的な活用が進まない原因の1つだと思いますよ。

-- 女性活用の今後は。

H氏 今、40代のDINKS、40代バツイチ、50代未婚と第1世代と呼ばれる女性の部長職がいるんですが、最近、その下の30代中盤くらいに、結婚、出産、産休明けの第2世代の女性マネジャーがチラホラ増えてきているんです。随分、社内の雰囲気が変わってきました。マネジャークラスは、女を捨てなくてもなれるけど、部長職はまだ……。という感じになってきています。でも、これは時間が解決するんじゃないかと思っていますね。

Y氏 一緒ですね。うちも第2世代が育ち始めています。だから、悲観はしていないんですよね。変わっていくんだろうなっていう感覚は現場で持っています。選択の余地はないという感じです。人も採れなくなり、働く人も少なくなってくるのは見えていますから。

K氏 時代が解決する一方で、そんなこと関係なく、われわれ人事は優秀な人がいればどんなことをしても欲しいんですよ。

Y氏 そう、本当に優秀ならば男女の差なんか問題なく、時短だろうがなんだろうが雇用しますよ。実際に、時短で働く女性マネジャーがいましたが、全く問題なかったですからね。

H氏 究極は個別論なのだと思いますが、ただ、せっかく特性も考え方のタイプも違う男と女がこの世にいるわけですから、ビジネスの現場にも家族のように1つのグループに男女2人のマネジャーがいる新たな形を模索したいですね。

(構成=本誌・古賀寛明)

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