文化・ライフ

駅構内のマリーンズのポスター。

駅構内のマリーンズのポスター。市民生活の中にマリーンズがあるというコンセプト 

ホームタウンづくりを積極的に推進する千葉市のスポーツ支援

 Jリーグをきっかけに、スポーツチームが密着する地域として、「ホームタウン」という概念も浸透してきた。

 Jリーグの定義によれば、ホームタウンとは、「クラブと地域社会が一体となって実現する、スポーツが生活に溶け込み、人々が心身の健康と生活の楽しみを享受することができる町」を指す。

 そしてホームタウンづくりを積極的に推進する自治体も出てきている。

 その1つが、Jリーグのジェフユナイテッド市原・千葉とプロ野球の千葉ロッテマリーンズが本拠地とする千葉市だ。 

 2003年にジェフがホームタウンをそれまでの市原市から千葉市まで含めて広域化、05年にチーム名をジェフユナイテッド市原からジェフユナイテッド市原・千葉に変更した。千葉市は蘇我地区にスタジアムを新設し、そのタイミングで「ホームタウン推進室」を設置した。 

 千葉ロッテマリーンズは1992年から千葉市のQVCマリンフィールドを専用球場として使用している。プロ野球の本拠地は地域での独占興行権を表す「地域フランチャイズ」という概念で、都道府県が単位。しかし千葉市では、マリーンズに対してもジェフと同様にホームタウンとして支援している。

 

スポーツ支援を通じて千葉市民に誇りを

 

 現在、千葉市のホームタウン推進室の業務は「集客観光課」に引き継がれている。地域振興のサポートについては、市内で行われる事業のPRにジェフやマリーンズを使ったら効果的だと思われる場合、集客観光課が両チームに調整をする。

 チーム側もジェフの「ジェフィ」やマリーンズの「マーくん」といったキャラクターの露出に積極的で、イベントへの参加を通じて、チームの認知度や観客動員の向上につなげていきたい方針。また、両チームが毎年行うサッカー教室や野球教室では、集客観光課が窓口となって参加者を集めている。

 試合に際しては、ジェフとマリーンズでそれぞれ年に1試合、千葉市が冠のスポンサーになるマッチデーを開催し、低価格で観戦できる市民優待を実施。また、千葉市に転入した人を対象試合に抽選で招待する「転入者招待」を行っている。

 千葉市としては、これらのさまざまな企画を通じて、「より多くの市民にチームを知ってもらい、好きになってもらい、誇りを感じてもらいたい」というスタンス。

 集客観光課の永田篤広氏は次のように語る。

 「それぞれ毎試合、ジェフは1万人、マリーンズは1万~2万人のファンがスタジアムで『千葉』と連呼するのはすごいことだと思う。千葉のPRにもつながっている。また、チームが活躍すれば、マスコミにも取り上げられ、千葉という名前が大きく出ることになる。そういう意味で、チームは市民の誇りになる。最終的には両チームへのサポートを通じて『千葉市っていいね、千葉市に住んでいて良かったね、これからも住んでいきたいね』と思ってもらえるようにしていきたい」

関連記事

好評連載

二宮清純のスポーツインサイドアウト

一覧へ

米山公啓の現代医療の真相

一覧へ

見落としやすい薬の副作用

[連載] 現代医療の真相(第19回)

現代医療の真相

[連載] 現代医療の真相(第18回)

肺炎球菌ワクチンから見えるワクチン後進国日本

[連載] 現代医療の真相(第17回)

認知症・徘徊老人を受け入れる街づくり

[連載] 現代医療の真相(第16回)

サプリメント・ブームにもの申す

[連載] 現代医療の真相(第15回)

インフルエンザ予防接種は受けるべきか

吉田たかよしのビジネス脳の作り方

一覧へ

ネット検索の集中力は「独り言」で高まる!

[連載]吉田たかよしのビジネス脳の作り方(第20回)

ビジネス脳の作り方

[連載]吉田たかよしのビジネス脳の作り方(第18回)

人材育成のコツ ~部下の才能を褒めるとダメ人材に育つ~

[連載]吉田たかよしのビジネス脳の作り方(第17回)

株取引の損得は男性ホルモン量で決まる?

[連載]吉田たかよしのビジネス脳の作り方(第16回)

アルツハイマー病は脳の糖尿病!?

ビジネストレンド新着記事

注目企業

一覧へ

次世代の医療現場を支える病院経営の効率化を推進――保木潤一(ホギメディカル社長)

1964年にメッキンバッグを販売して以来、医療用不織布などの、医療現場の安全性を向上する製品の普及を担ってきた。国は医療費を抑える診断群分類別包括評価(DPC制度)の導入や、効率的な医療を行うため病院のさらなる機能分化を実施する方針を掲げており、病院経営も難しい時代に入っている。ホギメディカルは手術室の改善か…

刺激を浴びて徹底的に考え抜くことで自らを変革する―― 鎌田英治 グロービス 知命社中代表

ワンストップで手厚くサイトの売却をサポートするサイトマ――中島優太(エベレディア社長)

新社長登場

一覧へ

地域に根差した証券会社が迎えた創業100周年―藍澤卓弥(アイザワ証券社長)

中堅証券会社のアイザワ証券は今年7月、創業100周年を迎えた。この記念すべき年に父からバトンを受け継ぎ新社長となったのが、創業者のひ孫にあたる藍澤卓弥氏。地域密着を旗印に掲げてここまで成長してきたアイザワ証券だが、変化の激しい時代に、藍澤社長は何を引き継ぎ、何を変えていくのか。聞き手=関 慎夫 Photo:西…

メディカル事業を横串にすることでシナジーを発揮し、顧客満足度向上へ 伏見有貴(リゾートトラスト社長)

新事業の芽を伸ばすことでさらに大きな個性的な会社を目指す――日髙祥博(ヤマハ発動機社長)

イノベーターズ

一覧へ

日本人の英語学習の課題解決に向け、学習者目線のアプリを開発―― 山口隼也(ポリグロッツ社長)

グローバル化が進む中、多くのビジネスパーソンにとって英語力の向上は大きな関心事の1つ。日本人が相変わらず英語を苦手とする理由と解決策について、英語学習アプリで展開するポリグロッツの山口隼也社長を取材すると共に、同社が提供するサービスについても聞いた。(取材・文=吉田浩)日本でますます高まる英語学習熱  201…

老舗コニャックメゾンがブランド強化で日本市場を深耕――Remy Cointreau Japan代表取締役 宮﨑俊治

リグナ社長 小澤良介 家具のEC販売から様々な展開へ

大学の挑戦

一覧へ

専門分野に特化した“差別化戦略”で新設大学ながら知名度・ブランド力向上を実現――了徳寺大学・了徳寺健二理事長・学長

2000年設立で、了徳寺大学が母体のグループ法人。医療法人社団了徳寺会をグループ内に持つ。大学名の「了」は悟る、了解する、「徳」は精神の修養により、その身に得た優れた品性、人格を指す。「了徳寺」は人間としての品性、道を論す館の意味を込めた大学名だ。 聞き手=本誌/榎本正義 、写真/佐々木 伸教育部…

大学の挑戦

創立100周年、西南学院大学・K.J.シャフナー学長「世界に貢献しインパクトを与える人材を育てる」〜国際交流・就職支援・インターネット出願〜 

「“STAND BY YOU”のスローガンの下、学生一人ひとりに寄り添う教育を」――中央学院大学・佐藤英明学長

経済界からのお知らせ

最新号のご案内

経済界2018年12月号
[特集]
平成 ランキングで振り返る“時代”の経営者

  • ・バブル破裂で顔ぶれ一新 平成人気経営者の系譜
  • ・次の時代を創るリーダーとは?

[Special Interview]

 榊原定征(2025日本万国博覧会誘致委員会会長)

 「誘致決定まで1カ月 大阪万博を日本経済の起爆剤に」

[NEWS REPORT]

◆コンビニ軽減税率適用で激化する「外食VS中食」の戦い

◆「液晶のシャープ」が有機ELスマホを発売 初の国産パネルで攻勢をかける

◆「世界一高い」と認定された日本の携帯料金のこれから

◆チャネル政策を見直すトヨタ自動車の危機感

[特集2]

 北海道・新時代の幕開け

ページ上部へ戻る