政治・経済

流行店のモノマネが跋扈する外食産業の現状

 

 外食産業が背負っている宿命は、特許がないことだ。

 外食には、その時代背景により業態やメニューでトレンドが存在する。

 それゆえ、経営者の多くは、自ら新しい業態を開発し時流に乗ることを夢見るものだ。今回の特集で紹介した「俺の」シリーズなどは、その代表例とも言えるだろう。

 しかし、流行店が現れると必ずと言っていいほど、〝モノマネ〟が氾濫する。

 外食不況が叫ばれる中で、APカンパニーの展開する「塚田農場」という高い人気を誇る居酒屋業態がある。

 同社は、産地へのこだわりを店名やメニューで前面に打ち出すことで、差別化を推進し成功を収めている。

 そもそも居酒屋業態で差別化を打ち出すことは容易ではない。そのため少ないパイを各店で奪い合う厳しい状況にあった。しかし、同社ではこの課題を見事に解決し快進撃を続けている。

 だが、一方でこの成功は〝モノマネ〟を誘発する。

 ある業界関係者は、その実態を次のように語る。

「最近、巷で多く目につくM社の『Y農場』というのがあります。これなどは看板はもちろん、オペレーションまで、塚田農場のパクリです。塚田農場ファンがグループ店と間違ってもおかしくはありません。自社モデルをやっとのことで創出したのに、顧客基盤を奪われる危険性にさらされたのではかないません」

 2匹目のドジョウを追いたいという気持ちも分からないではないが、前述した例は、えげつなさだけがやたら目につく。

 外食の夢を持って参入する起業家の大志をそぐような行為はいかがなものか。警鐘を鳴らしたい。

 
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