政治・経済

昨年、ANAホールディングスとの合弁を解消し日本の国内線から撤退したLCC(格安航空会社)アジア最大手のエアアジア。撤退後も日本の国内線に色気を見せていたCEOのトニー・フェルナンデス氏だが、ついに再上陸。今度のパートナーは楽天・三木谷浩史会長だ。

左から三木谷浩史氏、小田切義憲氏、トニー・フェルナンデス氏

左から三木谷浩史氏、小田切義憲氏、トニー・フェルナンデス氏

日本再上陸!パートナーには楽天も

 「エアアジア・ジャパンの第2幕が上がった」

 アジアのLCC最大手、エアアジアCEOのトニー・フェルナンデス氏が日本に帰ってきた。

 「予約システムが分かりづらい」、「サービスをあまりに軽視」など、芳しくない評判に比例して、搭乗率も伸び悩み、2012年8月の初フライトから1年にも満たない13年6月にANAホールディングス(HD)との合弁を解消し、日本を撤退したエアアジア。

 合弁先であるANAHDとの考え方の違いが大きな原因だったが、日本の市場に対しては魅力を感じており、ことあるごとに再挑戦の意志を示していた。そして、撤退からわずか8カ月。戻ってきたフェルナンデス氏の傍らには、個人的にも親交の深い三木谷浩史氏がいた。

 三木谷氏と組んだ理由を、フェルナンデス氏は「前回から学んだことは自分と同じような考え方をする人と組むことだった。意思決定の早い起業家と組めてよかった」と述べ、意思決定の早さが前回とは違うと強調、ANAHDへの恨み節も出た。

 新生エアアジア・ジャパンに出資するのは、三木谷氏率いる楽天が18%。楽天以外にもオクターヴ・ジャパン インフラストラクチャーファンドが19%、ノエビアホールディングスが9%、アルペンが5%と名を連ね、残りをエアアジアが持つ。化粧品メーカーとして知られるノエビアは、もともと航空機部品などを輸入する会社であり、大倉俊社長も飛行機操縦の免許を持つ。また、スポーツ用品大手のアルペンの水野泰三社長も自身で操縦桿を握る。ヘリコプターを所有する三木谷氏も含めて空にゆかりのある経済人が集まったと言える。

 これで日本のLCCは、関空ベースのピーチアビエーション、成田ベースのジェットスターと旧エアアジア・ジャパンのバニラエア、そして、8月に成田=広島、高松、佐賀に就航予定の中国系の春秋航空にエアアジアを合わせた5社体制となる。

 新会社「エアアジア・ジャパン」のかじ取りを任されるのは、ANA出身で、旧エアアジア・ジャパンの社長を務めた小田切義憲氏。こちらも捲土重来を期す。

 機体はエアバスA320型機を2機投入することが決まっているが、拠点空港は決まっていない。「東京は重要で外せない」(小田切社長)とのことだが、成田空港には時間の制限があるため、茨城空港を使用する可能性が高い。最終的には20年の東京オリンピックに向けて発着枠の拡大が見込まれる羽田空港への参入を目指す予定だ。当面は準備会社を登記した中部国際空港(セントレア)を拠点に勝負していくのではないかと予想される。路線も含め詳細は今月中に明らかになる予定だ。

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