政治・経済

携帯電話販売店

新製品発表に沸く携帯電話販売店

 携帯電話サービスの販売をめぐるトラブルの多さに対応して、クーリングオフの導入を検討してきた総務省は、制度の枠組みを固めた。最大の焦点は、店舗販売が対象になることだ。通常のクーリングオフが訪問販売や通信販売なのに対して、携帯電話の販売は店舗が主体なので、通常の店舗販売を除外しては問題の解決にならないと判断したようだ。早ければ2015年1月からの通常国会で電気通信事業法が一部改正され、15年度中に施行される可能性があるが、携帯電話販売会社は大きな影響が避けられないもようだ。

 携帯電話契約をめぐるトラブルはここ数年増加の一途をたどっており、国民生活センターに寄せられた苦情は過去最多のペースで増えているという。同センターから総務省にクーリングオフ導入を要望したのを受けて、同省の消費者行政課で検討されてきた。

 携帯電話やスマートフォン(高機能携帯電話)の契約でトラブルが多発している背景には、サービスが多様化していることに加えて、2年契約や端末の分割払いなどで、契約内容が複雑になったことがある。スマホへの変更は、販売店にとっては売上拡大のビジネスチャンスだけに、余分なオプションサービスを付加したり、過剰なお得感を強調したり、店頭では行き過ぎた販売が今も横行している。

 クーリングオフは、購入契約後の一定期間、消費者が無条件で契約を解除できる制度で、特定商取引法などで規定されている。携帯電話や光サービスなど通信サービスは対象外だったが、東日本大震災以後、「通信の安心・安全」を主要政策テーマに掲げる総務省も知らないふりはできなくなった。同省の有識者懇談会「消費者保護ルールの見直し・充実に関するWG」が7月までにまとめる中間報告でクーリングオフ制度を打ち出す。

 携帯電話の店舗販売にクーリングオフが適用されれば、通信事業者系のショップはおろか、携帯電話販売会社、家電量販店の経営に大きな影響を及ぼすのは必至。返品費用や在庫増、店員教育などコスト増が経営を圧迫、何より販売減少の懸念に販売会社は戦々恐々としている。大手通信事業者は「当社はそれほど影響はないが、一部の競合事業者は売り方を抜本的に変えることになり、純増数にも影響が出てくるのでは」と、一部にはびこる〝押し込み販売〟的な売り方を問題視する。

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