政治・経済

アウトバウンドのノウハウでインバウンド市場の主役に

―― 日本の観光産業の問題点は。

菊間 鉄道の表示が分かりにくいとか、外国語が通じにくいなど問題はありますが、一方で日本の魅力についてしっかりアピールできていないところも問題だと思います。日本の訪日ツアーは、東京、富士山、京都、広島といったところが定番で、種類が少ない。しかし、日本ほど国内旅行が盛んな国はない。だからもまれているため、観光の質は高いと思います。各地に名産品は豊富にあるし、祭りなどその地ならではの歴史や文化も豊かにある。これをわれわれ旅のプロがセレクトして商品として組み立てれば、魅力的な日本の紹介の仕方ができると思います。アウトバウンドのノウハウでインバウンド市場における主役となるため、ツーウェイツーリズムの推進も重要です。

―― これまで大手の持ち回りだった協会長にワールド航空サービス会長の菊間さんが就任したことで風圧はないですか。

菊間 お陰さまで大手各社トップの方々からは全面的な支援をいただいているので、特にありません。大手の会社だけでなく、協会に加盟している会社の大半は中小ですので、その方々にとってもどうあるべきかを考えて行動しています。まず取り組んだのは、通常の委員会の上に政策検討特別委員会を設置し、ジェイティービーの田川博己社長に委員長に就任していただきました。業界を産業論的にとらえて、何を協会として取り組んでいかなくてはいけないか、そのための整備をやってきました。そこで1年かけて取り組んだアクションプランに基づき、いつまでにどういうワーキンググループでどう取り組むかをスケジュール付きで作成しました。今後はそれをどんどん進めていきます。そのためには、協会加盟の各社の経営体質を強化しなければなりません。そのためのお手伝いも進めていきます。

旅行需要喚起を目的として1977年にスタートした「JATA旅博」。

旅行需要喚起を目的として1977年にスタートした「JATA旅博」。今やアジア最大級の旅行産業イベントになった

―― 9月にはJATA旅博が行われます。

菊間 旅行需要喚起を目的に1977年にスタートし、今年で24回目を迎えるアジア最大級の旅行産業イベントです。「海外旅行博」(海外旅行)から「双方向」かつ「三位一体」(海外旅行・訪日旅行・国内旅行)の総合イベントへと。今年の開催テーマは「旅で示そう 日本の元気」。展示会や国際観光フォーラム、国際商談会、顕彰事業などがイベントの構成です。前夜祭は東京・芝の増上寺で日本の文化を体感できるようなイベントも行います。

ページ:
1

2

関連記事

好評連載

深読み経済ニュース

一覧へ
一般社団法人かぎろい出版マーケティング代表 西浦孝次氏

[連載] 深読み経済ニュース解説

2015年の経済見通し

[連載] 深読み経済ニュース解説

再デフレ化に突入し始めた日本経済

[連載] 深読み経済ニュース解説

消費税率引き上げ見送りの評価と影響

[連載] 深読み経済ニュース解説

安倍政権が解散総選挙を急ぐ理由

実録! 関西の勇士たち

一覧へ

稀有のバンカー、大和銀行・寺尾威夫とは

[連載] 実録! 関西の勇士たち(第20回)

実録! 関西の勇士たち

[連載] 実録! 関西の勇士たち(第17回)

三和銀行の法皇・渡辺忠雄の人生

[連載] 実録! 関西の勇士たち(第14回)

住友の天皇・堀田庄三の人生

[連載] 実録! 関西の勇士たち(第11回)

商売の神様2人の友情 江崎利一と松下幸之助

[連載] 実録! 関西の勇士たち(第7回)

関西財界の歴史―関経連トップに君臨した芦原義重の長期政権

ビジネストレンド新着記事

注目企業

一覧へ

上場して分かったTOKYO PRO Marketのメリット―前田浩・ニッソウ社長に聞く

多くの経営者が目標とする株式上場。しかし、上場に掛かるコストや時間、その他諸々の条件を考慮して、「上場は到底無理」と諦めてしまうケースも少なくない。そんな経営者にとって有力な選択肢となるのが東京証券取引所の運営する第五の市場TOKYO PRO Marketへの上場だ。2018年に同市場に上場を果たした、株式会…

未来のモビリティ社会実現に向け日本と欧州の懸け橋に―シェフラージャパン

日本一歴史の長い女性用化粧品会社が挑む「革新と独創」―伊勢半

新社長登場

一覧へ

地域に根差した証券会社が迎えた創業100周年―藍澤卓弥(アイザワ証券社長)

中堅証券会社のアイザワ証券は今年7月、創業100周年を迎えた。この記念すべき年に父からバトンを受け継ぎ新社長となったのが、創業者のひ孫にあたる藍澤卓弥氏。地域密着を旗印に掲げてここまで成長してきたアイザワ証券だが、変化の激しい時代に、藍澤社長は何を引き継ぎ、何を変えていくのか。聞き手=関 慎夫 Photo:西…

メディカル事業を横串にすることでシナジーを発揮し、顧客満足度向上へ 伏見有貴(リゾートトラスト社長)

新事業の芽を伸ばすことでさらに大きな個性的な会社を目指す――日髙祥博(ヤマハ発動機社長)

イノベーターズ

一覧へ

チェ・ゲバラに憧れた10代起業家が目指す「働き方革命」― 谷口怜央・Wakrak(ワクラク)社長

高校中退、ITスキルなしの17歳の青年が立ち上げた会社が、わずか2年で利用企業約500社、ユーザー約6万人のアプリを運営するまでに成長している。「世の中を変えたい」という思いを原動力に突っ走る谷口怜央・Wakrak(ワクラク)社長に話を聞いた。(取材・文=吉田浩)谷口怜央氏プロフィール…

Wakrak(ワクラク)社長 谷口怜央氏

ペット仏具の先駆企業が「ペットロスカフェ」で目指す癒しの空間づくり

元引きこもり青年が「cluster」で創造する新たなVRビジネスとエンターテインメント(加藤直人・クラスターCEO)

大学の挑戦

一覧へ

専門分野に特化した“差別化戦略”で新設大学ながら知名度・ブランド力向上を実現――了徳寺大学・了徳寺健二理事長・学長

2000年設立で、了徳寺大学が母体のグループ法人。医療法人社団了徳寺会をグループ内に持つ。大学名の「了」は悟る、了解する、「徳」は精神の修養により、その身に得た優れた品性、人格を指す。「了徳寺」は人間としての品性、道を論す館の意味を込めた大学名だ。 聞き手=本誌/榎本正義 、写真/佐々木 伸教育部…

大学の挑戦

創立100周年、西南学院大学・K.J.シャフナー学長「世界に貢献しインパクトを与える人材を育てる」〜国際交流・就職支援・インターネット出願〜 

「“STAND BY YOU”のスローガンの下、学生一人ひとりに寄り添う教育を」――中央学院大学・佐藤英明学長

経済界からのお知らせ

最新号のご案内

経済界2019年7月号
[特集] 素材の底力〜世界をリードする素材産業〜
  • ・素材のイノベーションが日本経済をリードする
  • ・化学工場 企業ごとの特色も鮮明に存在感増す化学素材
  • ・電気自動車普及が始まる車載バッテリーの覇権戦争
  • ・炭素繊維 市場を開拓してきた日本が技術的優位を保ち続ける法
  • ・「鉄は国家なり」の時代を経て問われる「日の丸製鉄」の競争力
  • ・経産省 日本の素材産業が世界をリードするための3つの課題
  • ・就職人気は下位に低迷でも焦らない素材メーカー
[Special Interview]

 日覺昭廣(東レ社長)

 「長期的視点で開発するのが素材企業のDNA」

[NEWS REPORT]

◆営業利益率10%突破 ソニーならではの「儲けの構造」

◆日本初の民間ロケットが宇宙空間に到達

◆携帯参入まであと4カ月 国内4番手「楽天」の勝算

◆日産・ルノーが直面する「経営統合問題」長期化の落とし穴

[Interview]

 「君は生き延びることができるか」──ガンダム世代が歩んだ40年

 常見陽平(評論家・労働社会学者)

ページ上部へ戻る