良妻賢母の養成校というイメージが濃かった昭和女子大学が大きく変貌しようとしている。社会環境の変化に合わせた女性の働き方に着目して昨年、グローバルビジネス学部を創設したほか、就職率でも女子大トップに輝いている。  聞き手=本誌編集委員・清水克久

文科省の補助金制度に積極的に応募、相当数を獲得

坂東眞理子(ばんどう・まりこ) 1969年東京大学卒業、同年総理府入府。埼玉県副知事、2001年内閣府男女共同参画室長を歴任。03年に退官し学校法人昭和女子大学理事、大学院教授。07年学長、14年から理事長を兼務。

坂東眞理子(ばんどう・まりこ)
1969年東京大学卒業、同年総理府入府。埼玉県副知事、2001年内閣府男女共同参画室長を歴任。03年に退官し学校法人昭和女子大学理事、大学院教授。07年学長、14年から理事長を兼務。

―― 〝良妻賢母〟のイメージから、大きく変わりましたね。

坂東 20世紀後半の日本女性の幸せな人生モデルは、OL生活を経て結婚、寿退社、そして出産、子育てというものでした。しかし、21世紀はそれだけでなく、女性がずっと社会で働き続けて、社会とつながり続ける、そしてなおかつ家庭を持つという選択肢が多くなります。働き続けて、出産、子育てもしていくことになるので楽しいけれど大変です。つまりそれだけ勉強しなければなりません。

―― 大学の在り方を、どのように改革されたのですか。

坂東 大学は企業などと違って改革の結果が出にくい体質があります。そこで、まず手掛けたのが文科省の競争的補助金に積極的に応募することです。補助金を獲得するだけではありません。申請を採択してもらう課程で汗をかくので、教職員にも改革を肌で感じてもらいました。実際、英語GP、地域GP、教員養成GP、デザインGPなど、10プログラムがGPに採択されました。2012年には文科省のグローバル人材育成推進事業にも採択されたのですが、これに採択されたのは全国でたった43大学、女子大ではお茶の水女子大学と本学の2校のみでした。

 〝昭和女子大学と言えば良妻賢母〟というイメージがいまだに強いですが、英語に強い、グローバル人材の育成に積極的な昭和女子大学というイメージをもっと広めたいですね。

―― グローバル化に向けてどのような取り組みを。

坂東 本学は米国に26年前から「昭和ボストン」という自前のキャンパスがあり、昔からボストンキャンパスに短期の語学留学をする学生は多かったのですが、現在は昨年新設したグローバルビジネス学部の学生は2年次前期から、人間文化学部の英語コミュニケーション学科の学生は2年次後期から、半年から1年半の留学に出すようにしています。単に英語力を身に付けるだけではなく、海外での共同生活をとおしての人間力の育成にもひと役買っています。

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