にしむら・みのる──1958年生まれ。81年大阪大学工学部卒業。大手化学メーカー、日本総合研究所上席主任研究員を経て2000年エンバイオ・ホールディングスに参画。08年社長就任(現任)。東京農工大学工学部非常勤講師も務める。

にしむら・みのる──1958年生まれ。81年大阪大学工学部卒業。大手化学メーカー、日本総合研究所上席主任研究員を経て2000年エンバイオ・ホールディングスに参画。08年社長就任(現任)。東京農工大学工学部非常勤講師も務める。

 「日本の環境技術は世界一だと思っていましたが、土壌、地下水汚染の分野については全くそうではありませんでした」と語るのは、土壌汚染対策事業を手掛けるエンバイオ・ホールディングス社長の西村実氏。

大手化学メーカーからシンクタンクへ転じ、バイオテクノロジーの事業化を研究していた1990年ごろのことだ。

当時、法整備も進んでいなかった日本とは対照的に、米国をはじめとする先進国では汚染された土壌や地下水を浄化する技術が急速に進歩していた。

シンクタンクの研究員としてこの問題に取り組んだ西村氏は、国内で土壌汚染対策法が施行された2003年にホールディングスの中核会社となるアイエスソリューションを設立。

 

 「現在は、汚染された土地を買い取り浄化してから転売するビーエフマネジメント、土壌汚染関連の機器や資材を販売するランドコンシェルジュを合わせた3社で、土壌調査から対策までトータルソリューションを提供しています」

 

ミーティングでは活発な意見が交わされる

ミーティングでは活発な意見が交わされる

 同社が得意とするのは、汚染された地盤に薬剤等を投入して浄化を行う原位置・オンサイト浄化だ。高度な技術が必要とされるが、国内で一般的な汚染土壌を掘削して搬出し、跡地を清浄土で埋め戻す掘削除去に比べ、環境負荷が小さくコストも約半分程度で済むという。

 

「これまで450件を超える現場で原位置浄化を実施し、ノウハウを蓄積してきたことが当社の一番の強みです」

 今後、この原位置浄化の国内でのニーズはますます高まっていくとみられるが、同社では海外展開も積極的に取り組む。特に、汚染大国ともいわれる中国の状況は深刻で、12年には南京で合弁会社を設立した。

 

江蘇省での中規模試験施工。国内で蓄積した原位置・オンサイト浄化技術を巨大な中国マーケットで展開する(右から3人目が西村社長)

江蘇省での中規模試験施工。国内で蓄積した原位置・オンサイト浄化技術を巨大な中国マーケットで展開する(右から3人目が西村社長)

 「汚染濃度が高く広範囲に及ぶ中国では、当社が培ってきた原位置浄化の技術を最大限に発揮することができます」

 革新的な原位置・オンサイト浄化を武器に、同社の存在感はますます大きくなりそうだ。

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