「初代帝国ホテル」の模型の前で。1890年の開業以来、「日本の迎賓館」としての役割を担っている

「初代帝国ホテル」の模型の前で。1890年の開業以来、「日本の迎賓館」としての役割を担っている

「日本の迎賓館」としての役割を担ってきた帝国ホテルは来年、開業125周年を迎える。その5年後の130周年には東京で夏季オリンピック・パラリンピックが開催される。帝国ホテルとしては大きな節目が続くが、そこに向けて陣頭指揮を執るのが、定保英弥社長だ。

 「2020年に向けて、来年からの5年間が非常に重要な時期になります」と定保社長は意気込みを語る。

 近年、東京では外資系のラグジュアリーホテルの開業が相次ぎ、競争は激しくなっている。そこで帝国ホテルはサービスの質の向上を進めている。大規模な施設改修は4年前の120周年に際して実施したため、設備は部分的に必要な箇所のグレードを上げていく。また、客室特別階「インペリアルフロア」の担当スタッフを増員するなど、サービスを充実させている。さらに対外的には10月にシンガポールに営業所を設け、アジア、特にアセアン地域への営業を強化している。

 

日本のバイキングは帝国ホテルが発祥。「インペリアルバイキング サール」に継承されている

日本のバイキングは帝国ホテルが発祥。「インペリアルバイキング サール」に継承されている

こうしたサービスの強化に加え、125周年記念の特別企画を実施する。まずは賓客用スイートペア宿泊券などの「プレミアムパスポート125」を11月より販売。また来年4月から適用する特別婚礼商品として、新「インペリアルウエディング」を企画。従来の婚礼商品を5年ぶりに一新し、256通りのテーブルコーディネートなど自由度を高めている。

 「お客さまへのサービスの維持・向上を引き続きやっていくことは、新しくできたホテルが簡単にはできないことだと思っています。そこで差別化を図りながら、メードインジャパンとしての役割を担うという、良い意味でのプライドを持ってやっていきたいと思っています」

 将来、日本のホスピタリティー産業には、2千万~3千万人まで増加する訪日外国人を迎える体制を整えることが重要となる。帝国ホテルにはその中心的役割が期待される。

「世界のどこに出ていっても恥ずかしくないようなホテルマン、ホテルウーマンの育成をしっかり、どれだけやっていけるかが勝負になると思います」

 

さだやす・ひでや──1961年生まれ、東京都出身。84年学習院大学卒業、帝国ホテルに入社。2008年帝国ホテル東京副総支配人兼ホテル事業統括部長、09年取締役常務執行役員 帝国ホテル東京総支配人を経て、13年代表取締役社長・帝国ホテル東京総支配人に就任。

さだやす・ひでや──1961年生まれ、東京都出身。84年学習院大学卒業、帝国ホテルに入社。2008年帝国ホテル東京副総支配人兼ホテル事業統括部長、09年取締役常務執行役員 帝国ホテル東京総支配人を経て、13年代表取締役社長・帝国ホテル東京総支配人に就任。

経済界からのお知らせ

最新号のご案内

経済界2018年7月号
[特集]
社会課題で儲ける!

  • ・総論 グローバリズムとどう折り合いをつけるのか
  • ・なぜ、よしもとは社会課題と向き合うのか 大﨑 洋(吉本興業共同代表取締役CEO)
  • ・茶葉から茶殻までバリューチェーン全体で価値を創造する 笹谷秀光(伊藤園顧問)
  • ・持続可能な経営は、持続可能な地域が支えている キリンホールディングス
  • ・人生100年時代の健康問題に取り組む ファンケル
  • ・世の中に貢献する中で商売を広げていく ヤマト運輸
  • ・社会課題を解決する金融モデルは、懐かしい過去に学ぶべき 吉澤保幸 場所文化フォーラム名誉理事

[Special Interview]

 芳井敬一(大和ハウス工業社長)

 創業のDNAに立ち戻り、オーナーの教えを伝承・実践

[NEWS REPORT]

◆史上最高益でも原価低減 豊田章男の「原点回帰」

◆成長戦略再考を迫られた富士通の苦境

◆市場規模はバブル前に逆戻り 規模より知恵を問われるビール商戦

◆7兆円M&Aを仕掛けた武田薬品の野望とリスク

[特集2]

 オフィス革命 仕事場を変える、働き方が変わる

ページ上部へ戻る