製薬会社から受託して新薬の臨床試験を実施するCRO(医薬品開発業務受託機関)。多くの企業がしのぎを削る中で、ニッチな領域に特化して注目を集めている。

代田 博文

クリオサイエンス株式会社
代表取締役社長
代田 博文(しろた・ひろふみ)
長野県出身。外資系大手製薬会社のマーケティング部長などを経て、2007年クリオサイエンス設立、社長に就任。

 製薬会社の大型開発案件が一段落し、M&Aや合併など再編が進むCRO業界で、クリオサイエンスは他社との差別化を図り育薬ベンチャーとして独自の存在感を発揮する。同社の代田博文社長は、

 「当社は後発なので、既存のCRO大手と同じ土俵ではなく、大手が参入しづらいニッチな分野に焦点を当てました」

 と語る。高い専門性が求められるがん領域に特化し、小回りのきくベンチャー企業ならではのスピード感をアドバンテージに、創業以来着実に成長を続けてきた。

 2012年、新たに画像解析事業部を設け、CTやMRI、PETなどで撮影した画像の処理・解析業務をスタート。コンサルティングから開発モニタリング、メディカルライティング、さらに申請用資料の作成まで、CRO業務を一括で受注できる体制を整えた。

 また、13年には北里研究所との治験支援業務に関する提携も実現。アカデミアと連携する唯一のCROとして、フェーズ㈵〜㈿試験や同等性試験について幅広いサービスを提供する。

 現在、わが国の新薬開発におけるアウトソーシング率は30%程度と、50%近い欧米に比べるとまだまだ成長を見込めるマーケットだ。

 「受注拡大に向け、新薬の臨床試験を世界規模で同時に実施するグローバルスタディーに参加するための組織やスキーム作り、また大手外資CROとの提携なども視野に入れています」

 医療関係者向けの無料会員制サイトを運営する、グループ会社のメディカルレビュー社との連携も深めながら、さらなる成長に意欲を見せる。

 

クリオサイエンス株式会社

  • 設立/2007年4月
  • 資本金/5300万円
  • 売上高/6億円
  • 事業内容/医薬品並びに医療機器の開発・申請・承認取得・輸入・販売事業、臨床試験受託業務、検査・研究評価の情報サービスなど
  • 会社ホームページ

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