互換やリサイクルのインク・トナーを提供するECサイト「インク革命.com」を運営している。加えて、ナプキン通販サイト「nunona」を開設するなど事業領域を拡大。2019年ごろまでに年商100億円達成を図る構えだ。「アジアNo.1の総合ECカンパニー」を目指す嶽本泰伸社長の施策とは。

 「アジア最大のEコマース企業といえば、アリババグループ。アリババを追い抜かなければ一番にはなれません。道のりは遠いですが、不可能ではないと考えています」

 嶽本社長はこう強調する。そんな嶽本氏が尊敬する人物として挙げたのは、中世イタリアで活躍した天才、レオナルド・ダ・ヴィンチだ。絵画や建築、科学など幅広い分野で功績を挙げたダ・ヴィンチについて触れ、「心のブロックを解消すれば何だってできると思います」と目を輝かせる。

 嶽本社長は起業前に自分の可能性を広げる目的から、Web制作や飛び込み営業、中国での飲食店運営といった多様な職種を経験。やがてEC化率の低い国内市場にビジネスチャンスを見いだし、2009年に会社を立ち上げた。

 EC事業を始める上でインクに着目したのは、プリンターの純正インク製品があまりにも高額だったからだ。「インクを2回買い替えると、プリンター代と同程度の費用が掛かってしまう。ユーザーの不満を解消すれば、息の長いビジネスができると考えました」と説明する。

 同社では顧客満足度を高めるために、製造や物流、顧客対応までを一気通貫で実施。自社で開発した生産管理システムによってロスを徹底的に排除、リーズナブルな価格で製品を提供しながら、利益率を高めることに成功した。取引先には大企業や官公庁が名を連ね、業績は右肩上がりで推移している。14年3月期の売上高は4億5千万円に達した。

 しかし、「約5年後に年商100億円達成」という目標にはほど遠い状況だ。嶽本社長も「来年、再来年あたりで急激に業績を伸ばす必要がある」と認めている。具体的な施策としては、社員数人にチームを組ませて多様なカテゴリーでのECサイトの運営を任せるという。14年5月には、社員の発案から天然素材を使った布ナプキンの専門サイト「nunona」をオープン。不妊や冷え症に悩む女性のニーズをつかむことで売り上げを伸ばしており、来春には黒字を達成する見込みだ。

 「限界を決めずにしかるべき手を打てば夢は叶う」と話す嶽本社長。国内ECビジネス拡大のほか、外需を取り込む越境ECなども視野に入れ、事業を推進していく構え。成長エンジンとしての株式上場も検討している。

「シー・コネクト」ホームページ

経済界からのお知らせ

最新号のご案内

経済界2018年7月号
[特集]
社会課題で儲ける!

  • ・総論 グローバリズムとどう折り合いをつけるのか
  • ・なぜ、よしもとは社会課題と向き合うのか 大﨑 洋(吉本興業共同代表取締役CEO)
  • ・茶葉から茶殻までバリューチェーン全体で価値を創造する 笹谷秀光(伊藤園顧問)
  • ・持続可能な経営は、持続可能な地域が支えている キリンホールディングス
  • ・人生100年時代の健康問題に取り組む ファンケル
  • ・世の中に貢献する中で商売を広げていく ヤマト運輸
  • ・社会課題を解決する金融モデルは、懐かしい過去に学ぶべき 吉澤保幸 場所文化フォーラム名誉理事

[Special Interview]

 芳井敬一(大和ハウス工業社長)

 創業のDNAに立ち戻り、オーナーの教えを伝承・実践

[NEWS REPORT]

◆史上最高益でも原価低減 豊田章男の「原点回帰」

◆成長戦略再考を迫られた富士通の苦境

◆市場規模はバブル前に逆戻り 規模より知恵を問われるビール商戦

◆7兆円M&Aを仕掛けた武田薬品の野望とリスク

[特集2]

 オフィス革命 仕事場を変える、働き方が変わる

ページ上部へ戻る