「世界中の人々に健康で豊かな生活を提供する」を経営理念に掲げるジャパンライフが今年1月、創業43周年を迎えた。昨年10月には訪問販売・連鎖販売といった従来のスタイルから店舗販売のみに業務形態をシフト。既に新たな歩みを順調にスタートさせている。

より効率的なビジネススタイルに

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ジャパンライフ株式会社
代表取締役社長
山口 ひろみ (やまぐち・ひろみ)

 家庭用磁気治療器などの代替医療機器から基礎化粧品、栄養補助食品まで、高齢者をサポートする幅広い製品の開発・販売を手掛けるジャパンライフ。訪問販売・連鎖販売から店舗販売へ、順調に推移していた事業形態を全く別の方向に変えた今回の取り組みについて、山口ひろみ社長に聞いた。

 「当社は、かねてから訪問販売・連鎖販売と並行して店舗販売を行ってきました。ですから、新たな取り組みというわけではないのです。販売の軸を店舗に集約させたとお考えください」と山口氏。「それに、これまで当社を支えてきてくださった代理店活動を担う方々(以下、活動者)も60歳以上の年代が中心となり、書類の不備が理由で成約に結びつかないケースも見うけられるようになってきました。加えて、代理店の皆さんが特定商取引法を理解しにくいこともあり、店舗販売への一本化を決断しました」と続ける。

 ところが、その決断がビジネスの流れを大きく変えた。代理店を外務員(2千人)として登録し直し、営業活動にのみ専念してもらうスタイルに変えたところ、販売促進効果が顕著になってきたのである。

 「現場での仕事がしやすくなったという声が各地域から寄せられていますし、数字も順調に伸びています」何よりも効率的になったことが大きいそうだ。以前に代理店活動をしていた人たちにとって販売は最も得意とする業務かもしれないが、契約業務にはいささかハードルの高さを感じていたのだろう。

 さらに、こうした人たちは地元でも信頼を集める存在であり、店舗への誘導がスムーズで一緒に楽しみながら営業活動ができる点が、従来以上にいきいきと仕事に取り組める理由のようだ。

商品供給や人材確保を考慮した展開

 だが、店舗を販売拠点とするには、そのための各種オペレーションやインフラの整備が欠かせない。自社内で開発・製造・供給を行っているジャパンライフにとって、サプライチェーンを断つわけにはいかないし、マンパワーをいかに確保していくかという課題もある。

 それについて山口氏は「お客様に対するサービス強化で考えれば、網の目のように展開したいのは言うまでもありません。しかし、地理的なこと、例えば、大きな山脈をまたぐような場合、ロジスティクスの観点から安定供給を必ずしも約束はできません。ですから、いい物件があったとしてもロケーションも鑑みて、出店を検討しています」と答える。点から線へ、線から面へ、成長企業であるがゆえの悩みである。

20160209JAPANLIFE_P02 人材面については、地元採用、地元勤務にこだわっている。顧客とのコミュニケーションを第一としている以上、その地域の生活者目線を大切にしたいからだ。そして、若年層に対しては、自分の生まれ育った地域への恩返しのようなミッションに就いてほしいという。地域活性化を唱える自治体が多い反面、なかなか実現できていないことも事実だが、同社の戦略は地域活性化や若年層の流出を防ぐ現実的なアクションといえそうだ。

 その上、狙ったわけではないそうだが、女性が戦力の中心(国内外社員756人中469人)となっている事実は、将来の人材確保に向けた採用戦略の布石となるように思える。

 もう一つ忘れてはならないのが商品力だ。例えどんなに営業力があっても、商品に魅力がなければ成約に結びつかない。同社では会長・社長が自らモニターを務めるばかりか、体験会への参加や研究開発委員会の立ち上げなど、率先して商品企画・開発を進めていることも特筆できよう。今後は、要介護予防に応じた商品企画を具現化すると共に、店舗でも顧客に対する健康維持の啓蒙やサポートを心がけていく。

 また、海外事業では、これまで華僑のビジネスパートナーが主流を占めていた中、ベトナムで現地の人々の経営する法人との販売協力を締結するなど、新たな展開もスタートした。

 新たな年度に向けたジャパンライフのアプローチは、大きな実りを予感させる滑り出しだ。

 

ジャパンライフ株式会社

  • 創業/1974年1月
  • 資本金/4億7640万円
  • 事業内容/家庭用永久磁石磁気治療器の製造・卸・販売、化粧品の卸・販売、健康寝具の製造・卸・販売、栄養補助食品、清涼飲料水の卸・販売
  • 会社ホームページ/http://www.japanlife-net.co.jp/

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