拡大する住宅リフォーム市場の中でも、中古マンションのリノベーション事業には数多くの業者が参入して活況を呈しているが、ゼニアスはニッチな市場をターゲットにするという独自路線で着実に成功を納めている。

リノベーション事業で独自色を発揮

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株式会社ゼニアス
代表取締役
坂口 勇介 (さかぐち・ゆうすけ)

 好調な不動産業界で設立以来急成長を続けるのが、総合不動産事業を手掛けるゼニアスだ。不動産会社の営業マンとして頭角を現した坂口勇介社長は、2007年に満を持して独立。以来、持ち前のアイデアと行動力で業容を拡大してきた。

 「営業マン時代から、とにかくがむしゃらに仕事に取り組んできたからこそ、会社設立後もお客さま、そして仕事がついてきたのだと思っています」と坂口氏は振り返る。

 不動産の売買仲介や賃貸管理のPM(プロパティ・マネジメント)事業など幅広い事業を展開する同社は、顧客目線に立った独自のコンサルティング力を強みにしている。中でも注力するのが、中古マンションのリノベーション事業だ。

 物件を購入し、リノベーションを施して付加価値を与えた上で売却するという同事業には近年、多くの不動産業者が参入し熾烈な競争が繰り広げられているが、独自の戦略で大きな存在感を発揮している。

 「リノベーションを手掛けるにあたって、2つのポイントを重視しています。一つは都心部で利便性の高い立地、もう一つは同業他社が真似のできないような商品企画です」

 同社が手掛ける物件の特徴は、何といってもそのコンパクトさにある。一般的に、リノベーション業者には50〜80平方メートル程度の物件の人気が高い。2LDKや3LDKといった間取りは内装工事を行いやすく、住宅ローンも組みやすいからだ。しかし、多くの業者が手掛けるということは、結果として厳しい価格競争につながってしまう。

 そこで、同社では20〜40平方メートルという、比較的狭い単身者向け物件を中心に事業を展開している。

 「最近では、こうした物件に対する消費者の要求レベルが高く、バス・トイレ付きといっても使い勝手の良くない3点ユニットバスではなかなか借り手がつきません。当社では、そうした物件の間取りから水回りまで徹底して手を入れ、バス・トイレをセパレートとした上で、キッチンもカウンターキッチンにするなどして消費者の求めるお部屋を提供しています」

 若い社員が多いだけに、それぞれ独自の感性を生かしたオンリーワンの部屋づくりが可能であるというのも、仕事の面白さの一つであるという。

 また、売却する際には一般的な不動産仲介業者に加え、独自の販売チャンネルを持つことも強みだ。

 「当社では幸いPM事業も手掛けているので、口コミも含めた販売ネットワークで投資用として販売することも可能です」

人材の成長を会社の成長につなげる

 そして、リノベーション事業と同様にこだわるのが社内人材の育成だ。

 「会社というのは、一にも二にも人だと思っています。会社が成長するためには、中で働く人材の成長が欠かせません。そのためにできることは何でもやります」

 その言葉通り「真の豊かさと人間性の向上」を経営理念に掲げ、手厚い福利厚生制度や海外旅行も含めた年3回の社員旅行、また毎月第3水曜日を休日として、社員全員がスポーツにチャレンジしようという「ゼニスポの日」を設けるなど、バラエティーに富んだ取り組みで社員一同のモチベーションアップをフォローする。さらに「当社で成長した上で独立したいという従業員がいれば、できるだけバックアップしたい」と言い切るほど、坂口氏の人材育成に対する思いは熱い。

 今後の成長戦略についても、確かな展望を描いている。

 「好不調の波が激しい不動産市況ですが、今は比較的良い時期になります。このタイミングでしっかりと波に乗りながら成長スピードを加速するため、今年は新たに12人の新卒者を採用しました」

 しかし、自らを「石橋を叩いて渡る性格」と分析するように、ただアクセルを踏むだけではない。コンパクトな物件を数多く手掛ける理由の一つには、18年頃を不動産価格、流通のピークと見て、物件の回転を早くして数多く取り扱うことで市況の悪化に対応しようという考えもあるという。

 今後は早い段階でのIPOも視野に入れながら、「従業員とその家族の幸せが私の幸せです。皆が世間に誇れるような会社にしていきたいですね」と坂口氏は決意を新たにしている。

 

株式会社ゼニアス

  • 設立/2007年2月
  • 資本金/5千万円
  • 事業内容/不動産の売買・交換・賃借およびその仲介並びに所有。不動産のコンサルティング、中古マンション、中古住宅のリフォーム
  • 会社ホームページ/http://zegnas.jp/

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