2010年の創業以来、社員の可能性を最大限引き出すことで右肩上がりの成長を遂げてきたFan’sの、次代の成長エンジンはITだった。ITを単に活用するだけでなく、高いレベルでの不動産との融合は新しい業態の誕生すら予感させる。

次代の成長を牽引するIT×不動産

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株式会社Fan’s
代表取締役
國師 康平 (くにし・こうへい)

 ITと不動産の融合(IT×不動産)という新機軸で業界に新風を吹き込むのがFan’sだ。

 企業理念「ファンになっていただける企業になる」を掲げる同社は創業以来、理念を具現化するための組織づくりと人づくりに注力してきた。理念が浸透することで潜在能力を高め発揮する人(社員)の力を源泉として増収増益を重ね、直近の売上高は第7期2016年度56億円、8期17年度は目標80億円と着実に成長路線を歩んでいる。そのFan’sのこれからの成長を牽引するのがITというわけなのだ。

 國師康平社長は「当社は不動産という商材を販売する会社から、ITを活用し、仕入れから販売、アフターフォローまでさまざまなサービスを提供する企業に進化していきます」と同社のスタンスを語る。

 ITを不動産業に活用する会社は決して珍しくないが、同社の大きな違いは自らの集客ノウハウとメディアの創出力にある。

 IT戦略としての同社のスタートは13年。女性向けのマネーセミナーサイト「Money Katsudo(マネカツ)」から始まる。投資意欲が旺盛になってきた女性にターゲットを絞り、有益な投資情報提供によるコミュニケーションの中で潜在顧客を発掘し集客につなげている。

 そして16年12月にローンチした新サービス「HAYAGAI」は、独自開発したAIによってワンルームマンションを自動査定し、その金額に基づいて同社自身が買い取る画期的なシステムだ。

 類似サービスは散見されるが、サービス運営会社が直接買い取りをするのは同社が初めて。他の仲介会社等が介在せずに自社で買い取るためにその決済スピードは圧倒的だ。

イノベーションを興すという想いが成長につながる

170124_008_FANS_P02 「IT×不動産」その発想の原点は、國師社長の不動産業にイノベーションを興したいという想いにあった。

 「私は常に新しいことに取り組みたいという考えを持っていました。不動産業の常識を打破するために何ができるか、その解がITと不動産をハイレベルで融合し、イノベーションを生み出す事だったのです」

 同社の戦略はさらに奥深く、マーケティングオートメーション(MA)を活用した展開を続ける。

 「現代は顧客情報の収集が困難な時代です。一方で有益なメディアには、数十万から百万単位のユニークユーザーが集まってくる。メディアを読んでくれる読者の中のわずか数%でも不動産売買に興味がある人をつかむことができれば十分にビジネスとして成立します」

 不動産業にイノベーションを興しつつ成長路線を歩む同社は、18年の上場も視野に入れている。会社の拡大期に合わせて社員数も急増中。新卒の採用にも力を入れ、ここ数年は特に多くの新入社員を迎え入れている。イノベーションを標榜するだけあって、社風は自由闊達で風通しが良く、若手社員からも多くのアイデアが提案されているという。ちなみにメディア事業も新卒社員の実行だったそうだ。

 ITと不動産が、コラボレーションの枠組みを超えて一体となった新しい業態の誕生も予感させる同社のこれからに注目していきたい。

 

株式会社Fan’s

  • 設立/2010年2月
  • 資本金/1億円
  • 売上高/56億円
  • 従業員数/60名
  • 事業内容/不動産事業、インターネットメディア事業、セミナー事業
  • 会社ホームページ/http://fans-g.jp

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