「ご高齢の方もそうですが、近い将来に相続を控えた比較的若年層の方々からの相談も数多く、しっかり対応していきたいと考えています」

まつざき・たかし──1970年東京都生まれ。93年サンセイランディック入社。2003年代表取締役就任(現任)

 一つの土地に対して所有者と利用者が異なるなど、権利関係が複雑な土地を不動産用語で「底地」という。そんな底地の権利を調整し、新たな価値を創り出すのがサンセイランディックだ。同社が一度底地を買い取り、権利関係を調整した後に借地権者に販売するというスキームを基本に、借家人のいる古い建物・古い賃貸物件についても、移転先の紹介などを行った上で土地の有効活用につなげている。

 「これまで20年間、底地ビジネスに携わってきた独自のノウハウを活用し、地主、借地権者と弊社それぞれがウィン・ウィン・ウィンの信頼関係を構築できるような権利調整を心掛けています」と松﨑隆司社長は語る。

 現在、同社が手掛けるのは年間500~600世帯分ほど。国内には約117万世帯の借地が存在しているというから、まだまだビジネスが拡大する余地はある。証券会社や金融機関と組んだセミナーも積極的に開催し、底地ビジネスの存在を周知しながら潜在的なニーズの掘り起こしに努めている。来年1月の相続税増税も、同社にとって追い風になりそうだ。

 

オープンな社風で、従業員との打ち合わせにも笑顔が目立つ

オープンな社風で、従業員との打ち合わせにも笑顔が目立つ

利害関係者のニーズをヒアリングして権利を調整するには、ヒューマンスキルが重要になるだけに、従業員教育には力を入れている。また、資産価値向上のためにさまざまな提案を行う中では、コンサルティング的な要素も必要とされるため、各種資格の取得も奨励している。2011年には、底地ビジネスを専門に手掛ける唯一の上場企業としてジャスダック市場へ上場、今年1月東証2部へと市場変更したが、こうした動きも人材採用の面ではプラスに働いているという。松﨑社長は、「不動産には2つとして同じものはありません。あまり効率が良いとは言えない底地ビジネスですが、無くてはならない〝やりがい〟があります。今後も、地域のニーズや社会の要請にしっかりと応えていきたいですね」と意欲を新たにしている。

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