筆者の記事一覧
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第20回)
融資における金利固定化(金利スワップ)の方法
信用保証協会による保証が付いていない融資(プロパー融資)の金利は、基本的に変動金利です。 また、保証付き融資であっても、固定の金利が決まっていない保証制度の融資は変動金利となります。 ご承知のとおり、銀行は、融資のための資金を、預金や市場から調達しており、そ…
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第19回)
定期的に銀行と接触を持つ方法 ~円滑な融資のために~
銀行から円滑に融資を受けるためには、日頃から銀行との信頼関係を築いておくことが重要です。今回は、そのための方法について考察します。 銀行・融資係への定期訪問を欠かさない 銀行との付き合いの中で、銀行の得意先係が、あなたの会社を訪問してくることがよくあるかもしれ…
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第18回)
メインバンクとの付き合い方
メインバンクとしての意識を銀行に持たせる あなたの会社にも、「メインバンク」があるはずです。メインバンクに明確な定義があるわけではありませんが、一般的には、以下の事項に該当する銀行をそう呼びます。 ・取引している銀行の中で (自社に対する)融資量が一番多い ・…
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第17回)
銀行融資の裏側 ~金利引き上げの口実とその対処法~
現在、銀行間では融資競争が繰り広げられており、融資金利もかなり下がっています。ただしそれは銀行が融資したい企業に限った話。それ以外の企業については、逆に、金利引き上げを要求されるケースが珍しくありません。 このような銀行の要求には実は矛盾も多く、しっかりとした理…
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第16回)
融資は決算書と日常取引に大きく影響を受ける
融資決定の際、銀行が注視するのは粉飾の有無 銀行の融資審査で最も重要視されるのが決算書の内容です。それをよく知る企業の中には、決算書の中身を実態よりも良く見せるために、架空の売り上げを計上したり、使った経費を使っていないように見せたりなど、いわゆる「粉飾」に走る向…
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第15回)
あなたの会社の融資構成は間違っていませんか?
銀行融資の構成をどうするか――つまりは、「どの銀行から、いくらの融資を、どう受けるのが適切なのか」は、企業にとっての悩みどころの1つです。そこで今回は、銀行融資の構成を考える上でのポイントについて解説します。 融資構成のために、まずは「借入一覧表」の作成から …
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第14回)
銀行融資の極意 銀行との打ち合わせを記録する
銀行融資を受けるには、まず銀行員の言葉を記録すべし 銀行は、企業との対話の内容をすべて記録しています。対する企業はどうかと言えば、銀行に何を話したかをしっかり記録している経営者と、そうではない経営者がいます。 ただし、銀行員の発する言葉には、「スムーズに融資を…
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第13回)
銀行融資の極意 決定の〝本音〟を探る
「銀行は自分の会社をどう見ているのか」--。 恐らく、多くの経営者の方が、この点について銀行の「本音」を聞き出したいと望んでおられるはずです。 ならば、銀行の本音が聞ける好機は果たしていつなのでしょうか。結論から先に言えば、それは、融資審査が通り、銀行側が金…
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第12回)
銀行員を自社に出向・転籍させる意義
銀行はよく、関連会社や融資先の企業に銀行員を「出向」させます。言うまでもなく、銀行員の出向とは、籍を銀行に置いたまま、銀行員が他の企業で働くことを指し、業務上の指示命令権は出向先の企業に移管されますが、出向者の給与は籍のある銀行から支払われます。 銀行員の「出向・…
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第11回)
実効金利の計算で金利交渉をスマートに
実効金利の計算の仕方 銀行の融資には、表面上の金利の他に「実効金利」という考え方があります。実効金利は次のように計算されます。 ◦実効金利=(融資利息-預金利息)÷(融資平均残高-預金平均残高) 右の式にある融…
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第10回)
経営者へ、低金利で融資を受けるための3つの方法
融資の際に経営者が金利に注意するべき理由 「社長、今回の融資はOKとなりました! 金額3千万円は希望どおり、返済期間5年で、金利は2・8%です」 私は銀行員時代、融資を申し込んできた企業に対し、こんなふうに審査が通った旨を伝えていました。 実のところ、こう…
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第9回)
銀行融資を成功させる日頃からの行動
私は銀行員時代、3つの支店で働きました。1つ目のA支店は、名古屋市の外れにある住宅街に位置し、融資先は年商3千万円から10億円の中小・零細企業でした。 2つ目のB支店は名古屋駅前の店舗で、融資先の年商は3億円から100億円規模。そして最後に勤めた大阪支店では、上…
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第8回)
銀行員の稟議書作りをバックアップせよ!
銀行員に融資の審査に通りやすい稟議書を書いてもらう必要性 銀行は、企業への融資審査を「稟議書」で行います。 稟議書は、融資の申し込みを受けた担当者が作成する社内(行内)文書です。支店内の関係各者に回覧されたのち、最終的に支店長の元に届けられます。そして支店長が…
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第7回)
複数の銀行でハネ資金を回す
今回のテーマは「ハネ資金」。中小企業の多くは、このハネ資金で資金繰りを回しています。といっても、ハネ資金は銀行用語なので、聞き慣れない方も多くおられるはずです。そこで、まずは、この用語の解説から話を始めます。 ハネ資金の意味と意義を知る 銀行の融資は、「返済の…
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第6回)
個人から借金するより銀行からの融資を
銀行からの融資は受けられるときに受けておくのが鉄則です。多くの経営者は、赤字で資金繰りが厳しいときに融資を受けようとします。ですが、資金繰りを上手に回すには、業績が良いときこそ融資の受けどきなのです。 銀行融資を嫌うとどうなるか 日本人には、なぜか「借入=悪」…
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第5回)
経営者が銀行員に言ってはいけない話
経営者が銀行員に言ってはいけないことはあるのか? 企業の経営者は、「銀行員は特別な存在」と見なしがちです。確かに、融資が受けられるかどうかは銀行の審査で決まりますし、会社の資金繰りがうまく回るかどうかも銀行次第です。そう考えれば、銀行員を特別扱いする経営者が多いの…
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第4回)
銀行融資を受けるために別会社を作ることの是非
別会社を多数つくって銀行融資を受けやすくしようとした経営者 以前お会いした社長は建設業を営み、年商は2億円。一般的な中小企業と思いきや、グループ会社が10社もあり、その10社で2億円の売り上げをつくっていたのです。 なぜそんなに多くの会社をつくったのか--。そ…
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第3回)
経営における資金繰り 預金口座をどのように使い分けるか
経営者への質問―預金口座残高が足りない場合、引き落としの順番は? いきなりですが、例えば、○月10日、次の引き落としが集中するとしましょう。 ①手形・小切手の決済 ②電気代・電話代などの公共料金 ③国税・地方税などの税金、社会保険料 …
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第2回)
融資の極意 銀行との約束はどこまで守るべきか
企業からの相談が多い銀行との約束 取引相手との約束を守ることは、企業として、そして経営者として、対外的に信用を得るための基本条件です。その積み重ねが、取引相手との強固な関係構築につながることは、経営者であれば誰もが知っていることでしょう。 ただし、銀行との約束…
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[連載] 銀行交渉術の裏ワザ(第1回)
銀行員の熱心なセールストークの理由と裏事情
地銀での7年半の勤務を経て、10年前に事業再生コンサルタント会社を創設——銀行の実態を内と外の両面からとらえてきた川北英貴が、銀行と賢く付き合うための交渉術を伝授します。 あなたは、銀行の言いなりになってはいませんか? 銀行の言うことには、一つひとつ裏があり…