経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

経営の極意 ~相手に利益を与えよ。それが億を稼ぐ近道だ~

富裕層専門のカリスマFP 江上治

経営の極意① 悩み、課題を解決して「利益」を提供せよ

 世の中の人間の悩みは、そのほとんどがお金関係か人間関係であると思っていい。私は特に人間関係の悩みが、8割を占めると考えている。

 近著『1000円ゲーム』は、実は営業の極意がこの人間関係の解決にあることを説いたものだ。つまり営業テクニックを、というよりも営業の哲学である。この哲学が理解でき、なおかつ身に付けられれば、営業のレベルが格段に向上するのは間違いない。

 では、いかにしたら人間関係をよくできるか。

 それは相手に利益(りやく)を与えることである。利益を与えられれば、相手は末永くあなたとのお付き合いを願うだろうし、そうでなくてむしろ奪われるような人間関係であると感じたならば、即座に離れてしまうに違いない。

 早く言えば相手の悩み、課題を解決させてあげるのだ。これは、国家間の外交から卑近なサラリーマン生活にまで通ずる普遍的な真理だと思う。

例えば、あなたの上司との人間関係をよくしたいと願うなら、彼の悩みを知るがいい。そしてその悩みを解決する道筋を提供して(教えて)あげればいいのである。

 相手が部下でも、家族でも同じだ。そういう人間関係の対応姿勢を習慣にしてしまえばよい。そうすれば客に対しても同じ対応を自然にできるようになるだろう。

経営の極意② 相手(顧客)のことを相手以上に理解する

 相手のことを考え、その人の悩み、困っていることをどうしたら解決できるか考えていく。こうした姿勢は、一方でその人を大きく成長させていくに違いないし、営業という現実世界での収支決算としてみれば、「稼ぐ」という方向に矢印が向かうのである。

 だから年収1億円を超えるような「稼ぐ」人たちというのは、人間的にもレベルが高く、かつそのように、相手に常に利益を与え続けられる人たちということになる。

 私はそうした年収1億円以上のクライアントを、50人以上、抱えている。その中で営業関係の人は、相手(客)に利益を与えるために、相手のことを本当によく知っている。知らなくては、相手の解決すべき課題も悩みも分からない。それが分からなくては、利益を与えられないからだ。

 例えば、マンションを中心とした不動産を販売しているA氏は、36歳で年収が1億7千万円である。彼の実働時間は1日3時間だ。この短時間でこれだけの稼ぎをもたらすのは、なぜか。

 その要因の1つは顧客名簿、もう1つはアプローチとクロージングを分けた働き方だ。

経営の極意③ 年収1億7千万円のA氏の相手はドクター

 彼は顧客をドクターに特化しており、顧客名簿には、1万人以上のドクターが名を連ねている。いずれも優良ドクターである。彼らは富裕層であるが、一方でいくつかの悩みや課題を抱えている。その悩み、課題が何かを知り、不動産を購入することで解決できることを、A氏は提案していくのである。

 不動産を購入することで、ドクターはどんな悩みや課題を解決できるか。

 例えば相続対策になる。節税対策になる。自分の身体だけが頼りのドクターという収入とは別の、賃貸収入という別ルートの収入が確保できる。それらを、状況のそれぞれ異なる各ドクターに最もフィットした提案を行うのである。

 もう1つは、ドクターへのアプローチを、テレアポの熟練したスキルを持つ女性に任せるのだ。これによって生まれる余剰時間を、彼は顧客ドクターの開発や商品アイテムの研究に費やすことができる。そうして、A氏はクロージングにすべてのエネルギーを注ぎ込むのである。

 ところで相手の悩みを解決するには武器が必要だ。その武器について次回話そう。

[今号の流儀]

客の悩み、課題が何か。分かれば稼げる営業マンになれる。

 
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