経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

雨の日のファッションはどうするべきか

「仕事ではファッションが大事」と言えば、大事なのは中身だと反論されるかもしれない。だが、「仕事では印象(インプレッション)が大事」と言い換えれば、おそらく異論は少ないだろう。「ファッションとは、その人の内面、在り方を表すもの」と考えれば、そのプライオリティは高まるはずだ。本シリーズでは、20年間で2万人以上のファッションをコーディネートしてきた、ファッションスタイリストジャパン(FSJ)の西岡慎也氏が、ファッションとの向き合い方、具体的なテクニックなどを、ビジネスパーソンに向けて伝授する。

雨の日のファッションと行動の注意点

  ここ数年はゲリラ豪雨など、突然の雨に見舞われることが増えました。特に夏場は急な夕立でずぶ濡れになってしまうこともあります。今回は、雨の日の服装についてお話しします。

 まず、気にしたいのは靴です。革靴を雨の日に履いて水がしみ込んでしまうと、汗と湿気が混じって白い染みが浮き出てしまうことがあります。洗って塗りなおして原状回復しようとすると、場合によっては1万円くらいのコストが掛かってしまいます。

 ですから、ぜひ雨の日用の靴を1足用意していただきたいのです。お勧めなのは、コールハーン、スコッチグレインなどが出している防水系のレザーシューズです。これらはデザイン的にも問題なく、安心して履ける商品です。

 本来、普通の革靴は雨の日には履かないのがベストです。天気予報の降水確率が40%くらいでも、気を付けてほしいと思います。

とはいえ、予期せぬ雨に見舞われることもあるでしょう。そんな時は、コンビニのビニール傘を買って無理して歩くより、可能であればタクシーを拾ってしまいましょう。そのほうが長期的な視点で見れば、傘を毎回500円で買って靴にダメージを与えるよりコストが抑えられます。

 2~3万円する靴がすぐに傷んで買い替えを余儀なくされたり、磨くためのコストが掛かったりすれば、結局そちらのほうが高くついてしまうのです。多くの人がそこに気づかずに、損をしているのが実情です。

 雨に濡れた後、服の手入れは?

 次にスーツですが、もし雨に濡れてしまった場合は、すぐにクリーニングに出さずに、濡れ拭きとカラ拭きを軽く行った後、裏返しにして風通しの良いところに干してください。

 知らない方も多いのですが、クリーニングでは通常、機械を使って洗うため、頻繁に利用するとどうしても生地が傷みやすくなってしまいます。しわ取りも、できれば自分でマメにアイロンがけをしてください。クリーニングに出すのは、シーズンの終わりに一度くらいにするのが理想的です。

 ワイシャツも同様に、クリーニングを頻繁に使うと、のり付けとプレスによって傷みが早くなります。特に襟元はすぐにダメになってしまいます。洗濯機で洗うときは、脱水のときに傷まないように、洗濯ネットに入れると良いでしょう。

 数千円のシャツを何度も買い替えるより、オーダーメードのシャツを何着か持って大事に着たほうが結局はお得です。オーダーシャツなら襟交換も可能なので、丁寧に扱えば何年も着ることができます。コストを抑えられるだけでなく、良い物を身に付けることで、きっと仕事に対するモチベーションも上がると思います。 

西岡慎也のワンポイントアドバイス

西岡慎也シャツの皮脂汚れを落とすときにお勧めしたいのが、東邦というメーカーが作っている「ウタマロ石けん」。洗濯機に入れる前に手洗いすればかなり汚れが落ちますし、価格も安いです。一度試してみてください。

 (にしおか・しんや)1979年生まれ。茨城県土浦市出身。21歳で米輸入会社ワイルドウエストジャパンに就職し、約4千人のファンを獲得。2001年、セレクトショップ「WITH PREASURE」を独立開業。従来のアパレルの販売方法ではなく、コンサルティングを中心としたコーディネートの手法を確立する。10年にファッションスタイリストジャパンを設立し、多くの著名人、エグゼクティブの顧客を獲得し、現在に至る。

「エグゼクティブのための インプレッションコントロールセミナー」(参加無料)
日時:2017年8月8日(火)、8月25日(金)15:00~17:00 
※両日とも講演内容は同じになります。
定員:各6名(男性限定)

会場:東京都港区白金台5-4-7 バルビゾン25番館4F(株式会社ファッションスタイリストジャパン 本社セミナールーム)
地図:http://mail.omc9.com/l/023G1X/weBOAKDI/

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