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ITの先端で バックパッカー精神を持つ グローバル人材を生かす―アレックスソリューションズ

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語学力に長けた留学経験者に向けITスキル研修を実施し、日本と外国をつなぐ「ブリッジ・システムエンジニア」を企業の開発プロジェクトに送り込むアレックスソリューションズ。シンガポールをはじめ複数の海外拠点を持ち、海外での研修機会や長期休暇制度も整える。

大野雅宏氏

アレックスソリューションズ 代表取締役CEO 大野雅宏(おおの・まさひろ)

 

 留学経験者を対象に9週間のIT研修を実施し、グローバル展開を進める国内企業と海外支社との橋渡し役となる「ブリッジ・システムエンジニア」を数多く送り出すアレックスソリューションズ。大野氏自身、考古学への関心からエジプトのアレクサンドリア大学に留学し、アラビア語を修めた経験を持つ。

 「帰国後に語学を生かせる環境がなく、就職活動には苦労しましたね。友人が経営するITベンチャーに入社し営業を担当しましたが、英語に対応できるエンジニアがいないために断念せざるを得ない開発案件を多く見てきました。ここにチャンスを見いだし11年前に事業をスタートしました」

 同社では高度なプログラミングの知識よりも、ITの基礎を持ち繊細なニュアンスを英語で説明ができる能力をより強く求めている。「日本人の感性で、顧客の希望に沿ったものを実現するべく海外の現場と丁寧にコミュニケーションを図り、国内のエンジニアに要望や課題をフィードバックできる説明能力を持つ人材のニーズが高まっています」。

 また、同社は「バックパッカー精神」を理念に掲げている。これは好奇心と問題解決力、そして「寛容になる力」であると大野氏は述べる。

 「海外では日本にはない理不尽が日常的に起こります。憤るだけではなく柔軟に対応し、迅速に行動を起こさなければいけません。また、問題に直面したときにトラブルを受け入れられる寛容さも必要です」

 同社には約1カ月の長期休暇制度がある。これは日常的に旅を好む、海外経験豊富な社員の声に応えたものだ。また、同社は海外拠点の充実を進め、現在はスリランカ、シンガポールなどに拠点を持ち、今年新たにイスラエルにも開設する。

 「ITのスキルアップとは違い、異文化コミュニケーションの能力は現地に行かなければ身に付きません。多様な人種や価値観と触れ合うべく全世界的に拠点の整備を進めています。世界の誰と会ったときも思考・行動様式がイメージできるようにするためです。海外で培った経験を生かして社会の役に立ちたいという思いを持つ社員を、これからも全力でバックアップしていきます」      

 

会社概要

設立 2007年4月

資本金 2,300万円

売上高 10億2,000万円

所在地 東京都港区

従業員数 120人

事業内容 グローバルエンジニアリング事業、海外研修事業

http://www.alexsol.co.jp/

 

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