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肌と目を守る、徹底・紫外線対策! ~紫外線で目にもシミ・シワができる!?~

老けるな!日常生活のメディカル冒険

坪田一男(つぼた・かずお)慶応義塾大学医学部教授。1955年東京都生まれ。慶応義塾大学医学部卒業後、日米の医師免許取得。米ハーバード大学にて角膜フェローシップ修了。角膜移植、ドライアイ、屈折矯正手術における世界的権威。再生角膜移植のほか、近視・乱視・遠視・老眼などの最先端の治療に取り組む。近年は研究領域を抗加齢医学=アンチエイジング医学に広げ精力的に活動。日本抗加齢医学会理事、日本再生医療学会理事など。著書に『老けるな!』(幻冬舎)、『長寿遺伝子を鍛える』(新潮社)、『ごきげんな人は10年長生きできる ポジティブ心理学入門』(文春新書)ほか多数。 

 

子どもも大人も、目と肌を紫外線から守ろう!

 今年もいよいよ紫外線の季節がやってきた。男性の場合、「日焼けなんて気にしない」という人も多いと思うが、ここ四半世紀ほどで紫外線研究は飛躍的に進化し、紫外線に対する意識はますます高まりつつある。

 例えば、昔は夏は子どもは真っ黒に日焼けするものと相場が決まっていたが、近年の研究で、10歳までに浴びる紫外線の量が光老化や皮膚がんの発症リスクに大きな影響を与えることが分かり、子どもの頃からの紫外線対策が重要視されるようになってきた。

 米国やオーストラリアでは国家が主導する形で幼稚園から徹底した紫外線教育を行っており、「ノーハット・ノープレー」といって、帽子なしで屋外で遊ぶことを禁じている幼稚園、小学校も少なくない。

 また、紫外線は白内障や加齢黄斑変性をはじめとする眼病のリスクを高めたり、目にもシミやシワを作ってしまうことをご存じだろうか?

 紫外線でダメージを受けると皮膚がたるんでくるように、白目を覆っている透明な膜=結膜もたるんでシワができる。

 皮膚の場合はシワができても見た目が変化するだけだが、目にシワができると、ショボショボする、ゴロゴロする、痛む、目が乾くといったさまざまな不快感を伴うから厄介だ。

 通常、まばたきをすると目のワキにある涙腺から涙が流れ出し、目の表面を潤したり、目に入ったチリやホコリなどの異物をキレイに洗い流してくれるのだが、結膜にシワができると涙がせき止められて目の外にあふれ出してしまったり、チリやホコリをうまく洗い流せなくなる。すると、乾燥や充血、炎症の原因になる。

 症状はドライアイと似ているが、ドライアイは夕方になるにつれて症状が悪化するのに対し、結膜弛緩症の場合は、夜に異物を抱えたまま眠るので、朝が一番辛い。もし、朝起きて目を開けづらい、朝から目がゴロゴロすると感じたら、ひょっとして目にシワができているのかもしれない。

 さらに「翼状片(よくじょうへん)」といって、紫外線ダメージで白目が異常に増殖し、黄色っぽいシミのような腫瘍が形成される場合もある。悪性腫瘍ではないが、進行すると文字通り翼のように広がって、黒目にまで達すると視力低下や失明の原因にもなる。

 翼状片も結膜弛緩症も、知名度が低いわりに患者数は意外と多いので、気になる人はぜひ専門医の診断を仰ごう。

目が日焼けすると、肌にもシミができる!

 こうした肌や目の紫外線トラブルを防ぐためにも、ともかく、日々の紫外線対策が欠かせない。

 紫外線には、ビタミンDを作って骨を強くしたり、免疫力を高めたりする働きもあるが、そのためには1日15分程度、腕や脚などに浴びれば十分。

 特に5~9月くらいは紫外線量が多い。天気のいい日は地面や壁から反射する紫外線の量も多いので、意識して直射日光を浴びようとしなくてもいいくらいだ。外出時にはサンスクリーン剤、長袖、日傘、帽子、サングラスなどで積極的に紫外線をブロックしよう。

 紫外線にも以下のように、A波=UVA、B波=UVBの2種類がある。

●UVA……波長が長く、肌の奧まで到達してシミやシワを濃くする。地上に降り注ぐ紫外線の95%を占める。
●UVB……波長は短いがエネルギーが強く、肌がヒリヒリして赤くなったり、遺伝子を傷つける。

 サンスクリーン剤のパッケージに表示されている「PA」はUVA防御力を+~++++で表しており、「SPF」はUVB防御力を1~50の数値で表している。一般的に、SPF値の高いものほど人気が高いようだが、例えば「SPF20」は、日焼けに1時間かかるところを、20時間にするという意味。日常的なUVB対策はSPF10~20くらいで十分だ。また、できてしまったシミを濃くしたくなければ、肝心なのはむしろUVA防御だ。PA指標の高いものを選ぼう。

 また、たとえ全身を衣服で覆い隠していても、目から紫外線が入ってくるとストレスホルモン・コルチゾールが増加して、結局シミが濃くなるという研究報告もある。そのため、サングラスや帽子による目の防御は、眼病だけでなく肌老化を防ぐためにも必須だ。

 さらに緑黄食野菜やサプリメントで「網膜のサングラス」ともいわれる酸化物質ルテインをしっかり摂り、身体の中からも紫外線ブロックしよう!

★今月のテイクホームメッセージ★

 積極的な紫外線対策で、肌と目を光老化から守ろう!

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