経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

故・佐藤正忠氏との交流

視点

佐藤正忠氏を偲ぶ

 故・佐藤正忠氏の葬儀告別式に参列して、あらためて故人の交友の広さに感心しました。経済界はもちろんのこと政界からは、弔辞を読んだ石原慎太郎代議士、父上の名代として中曽根弘文参議院議員、森喜朗、鳩山由紀夫元首相、野田佳彦前首相、亀井静香代議士と錚々たる政治家が出席していました。

 私は、故人の交友録では、晩年に縁を結んだひとりだと思いますが、故人が鬼籍に入られたことは、私には実の父親を亡くしたときと同じように深い寂寞の思いが広がり、大きな喪失感を抱いています。

 故人と私は、『経済界』の本社が選挙区にあったことにより、初当選直後からいろいろな交流がありました。距離がぐっと近くなったのは2002年に私が民主党の政策調査会長になった際に、「民主党もいつか与党になるのだから、経済人との人脈を広げておいたほうがいい」と、今は亡き前野徹氏を中心に、私を囲む勉強会を開いてくれた時からです。

 そのほかにも、全国各地で開かれる『経済界』主催の講演会に講師として招いてくださるなど、野党暮らしの長かった私に過ぎたご厚情を寄せていただきました。

 落選中は、街頭演説の後、朝早く経済界の本社に度々お邪魔しました。その時に教えていただいた浪人政治家の身の処し方は、大いに励みになりました。

 その中の「政治家は1人でも多くの人に会うのが仕事だ。特に落選中は現職の10倍くらい多くの人に会うことが必要だ」との言葉は今でもしっかり覚えています。

 私が会社を訪ねるのは、朝8時くらいでしたが、故人は既に社長室で机に向かい、書をしたためていることがほとんどでした。

 実は、私も現在、早起きをして、下手な書を練習しています。墨をすって、半紙を前に、字を書くと、なぜか今日も一日頑張ろうと元気が湧いてくるのです。今や私の精神安定剤になっている日課ですが、この楽しみを教えてくれたのも、まさに故人でした。

 青山葬儀所の会場に、故人の書が飾られていました。

「書は人なり」というように、朴訥で雄渾な字です。書の先生がどなたか、お尋ねしたことはありませんが、その筆致から、楷書で有名な柳田流の流れを汲むのではないかと思って、数日後、柳田泰山先生に尋ねると、たしかに故人は一時期、柳田先生の先代の楷書を手本にしていたと聞きました。

 故・佐藤正忠氏がもうひとり目をかけた政治家、安倍晋三氏は今や内閣総理大臣として、故人の教えを日本国の経営に生かしています。私も薫陶を受けた政治家のひとりとして、故人の名前を汚さず、誇りと思ってもらえる政治家になろうと霊前に誓って、式場を後にしました。

 

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