経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

ペット共生型福祉施設を全国で450拠点開設 人も動物も幸せに―アニスピホールディングス

アニスピホールディングス代表取締役CEO 藤田英明


動物と暮らせる障がい者のグループホームを全国展開し、2020年からは運動療法を取り入れた障がい者デイサービスも始めたアニスピホールディングス。日本初の取り組みを次々とスタートさせ、障がい者やペットを取り巻く社会問題の解消に取り組んでいる。


アニスピホールディングス代表取締役CEO 藤田英明(ふじた・ひであき)
アニスピホールディングス代表取締役CEO 藤田英明(ふじた・ひであき)

 ペット共生型障がい者グループホーム「わおん」「にゃおん」を2018年から展開し、現在直営事業所は18店、加盟店は450拠点以上となった。動物と暮らせるホームは、アニマルセラピー効果で入居者の生活の質が向上するほか、社会課題の解決にもつながっている。

 「障がい者のグループホーム不足の解消、医療を使う機会が減ることによる社会保障費の削減、犬猫の殺処分の減少、空き家の活用といった課題を解決しています。現在、約40万人分のグループホームが不足していると言われ、常時パートナーを募集している状況です。十分な収益を上げられるビジネスモデルとなっており、参画企業は順調に増えています」と藤田英明代表は話す。

 一般的な障がい者のグループホームでは、人間関係になじめずに退所してしまうケースも少なくないが、同じ趣味の人とつながれるコンセプト型のホームをオープンしたことも話題となった。

 「鉄道好き向けの『なにわ鉄男』、マンガ・アニメ好き向けの『萌えキュン』の2つです。同じ趣味を持つ人が集まることで、コミュニケーションや外出機会の増加、仕事へのモチベーションアップを図れるのではないかと考えています」

 昨年は日本初の運動療法型障がい者デイサービス「ワーカウト」をスタート。これはフィットネス企業とのコラボレーションで誕生した。

 「障がいがある方は、コミュニケーションを取るのが苦手なことが多く、運動をしたくても一般のフィットネスジムに通うことは簡単ではありません。しかし、運動療法は精神疾患の治療効果があることがわかっているので、運動する機会を持っていただくため、デイサービスという形で実現しました。フランチャイズ展開により現在4拠点が稼働しており、年内に60拠点を目指します」

 アニスピホールディングス本社ではペット同伴で出社でき、保護犬も預かっているため社内ではたくさんの犬や猫が遊んでいる。

 「『人間福祉と動物福祉の追求』という理念の下、人間も動物も幸せに暮らせる社会の実現に向けて、これからもさまざまな事業展開で課題を解決していきます」

会社概要
設立 2016年8月
資本金 5,300万円
所在地 東京都千代田区
従業員数 150人
事業内容 ペット共生型障がい者グループホームの運営、生活介護障がい者デイサービスの運営、ペット向け看護事業の運営、ペットシッターサービス&看護サービスの展開など
https://anispi.co.jp/

【AD】