経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

独自のテクノロジーで食品・物流から健康まであらゆる業界で革命を―DENBA

DENBA社長 後藤錦隆


低電圧でありながら空間全体の水を分子レベルで共振させる独自の「DENBAテクノロジー」によって幅広い事業を展開するDENBA。「日本の技術で世界を変える」という同社の戦略とは。

DENBA社長 後藤錦隆(ごとう・かねたか)
DENBA社長 後藤錦隆(ごとう・かねたか)

 低電位で働き、電子の微細振動が空間全体に作用して電場を作り出す「DENBAテクノロジー」は、2013年に開発がスタートし、国内外で特許を取得した上で16年に商品化に成功した。

 「安全性が高いため長時間連続使用も可能で、さまざまな分野に応用が可能です」と語るのは後藤錦隆社長。

 最初に取り組んだのは、食材の鮮度保持だ。食品の水分子を共振させることで温度と状態をコントロールし、菌の増殖を抑制して腐敗進行を抑える。既に中国では現地のメーカーとの提携によって、DENBAの技術が組み込まれた業務用と家庭用の冷蔵庫の販売がスタートしており、普及が着々と進んでいる。

 また18年にはヘルスケア分野にも進出、敷くだけで周囲360度に大きな電位空間を作り出すマット「DENBA Health」は、既にに多くのフィットネスジムやエステサロンなどに導入されている。

 「一般の方だけでなくスポーツ選手にも愛用者が増えており、大手家電量販店の店頭やオンラインショップでの販売も順調です」

 現在、各分野のトップメーカーとの提携を次々と進める同社にとって、世界最大のコンテナ製造メーカーであるCIMCとの協業もさらなる飛躍のきっかけになりそうだ。

 「DENBAを標準搭載したコンテナでは、通常は10日程度で状態が悪化する野菜でも1カ月以上新鮮な状態を保ちます。これまで空輸することしかできなかった食材が貨物船で運べるようになる。これは海運業界にとって革命的なことです」

 確かに、安全・安心で美味しいことから人気を集める日本の食材が、安価な船便で輸送可能になれば大きなマーケットが期待できる。

 さらに、生鮮食品の鮮度を保つことは食品ロスの低減にもつながる。生産者と消費者の双方にとってメリットが大きくSDGsに資する試みとしても注目を集めそうだ。

 「今後は自社でECプラットフォームを立ち上げて国内、海外の食材を集め、『DENBAテクノロジー』による冷凍・輸送・販売で世界中に新鮮な食材を届けるという革命を実現したいと考えています」

会社概要
創業 2004年3月
資本金 1億4,025万円
所在地 東京都千代田区
事業内容 空間電位装置「DENBA+」、電位マット「DENBA Health」などの製造・販売
http://www.denba.co.jp/

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