経営者コミュニティ「経済界倶楽部」

「未来を創造する不動産事業で八王子地域の価値向上に貢献」―住宅工営グループ GLOBAL KOEI

代表取締役CEO・齋藤祥文

東京・八王子で総合不動産業として52年(創業1969年)、「明日も楽しみで〈たまんない〉世界へ」というVISIONを掲げる住宅工営グループ。八王子・日野エリアを中心に主に売買仲介を手掛けるGLOBAL KOEIと、土地開発から遊休不動産活用の企画まで取り組む住宅工営。グループ企業として不動産を活用して社会課題の解決を図り、これまでにない暮らしの提供を通して地域の価値向上につなげている。【AD】

代表取締役CEO・齋藤祥文
代表取締役CEO・齋藤祥文(さいとう・しょうぶん)

不動産が余る時代持続可能な街づくりに寄与

 少子高齢社会が進む中、不動産会社は土地と建物を機械的に売るだけの時代は終わった。持続可能な街づくりには不動産会社が地域の未来像を描き、そこで暮らす人々のためにも不動産と地域の価値を高めていくことが不可欠だ。

 不動産が余り、増え続ける空き家・空き室問題が世間を賑わせている。しかし一方で高齢者は孤独死の懸念、外国人は言葉の壁や、生活文化の違いもあり、住まいを求めているにもかかわらず、入居がかなわないケースも多くあるのが現実だ。

 この課題解決に向け住宅工営グループでは、医療や介護、タクシーなど他業種の企業とアライアンスを組み、高齢者や障がい者が住む賃貸物件に、「24時間365日見守り駆け付け」や買い物代行、救急医療や介護対応など、地域ぐるみの包括的なライフサポートサービスを提供する。賃貸物件の入居条件も緩和し、年齢制限を設けず、連帯保証人や家賃保証会社なしでの入居相談も可能。外国人向けには中国語・台湾語・英語に対応し、シェアハウス事業もスタートした。

 「高齢者や外国人は賃貸物件の入居に際して高いハードルがあります。大家さんの心理的抵抗も少なくありません。彼らを地域全体で包括的にケアしながら、誰もが自分らしく普通に住み暮らすことができ、大家さんが安心できるサービスを提供しています」(齋藤氏)

 空き家・空き室問題に加え、農地や生産緑地が大量に市場に放出される2022年問題も目前に迫っている。不動産の過剰供給という状況がある中、高度経済成長期やバブル期のような事業は適さなくなった。人口動態や時代の変化に対応できなければ、街の活気は失われてしまう。その意味でも、持続可能な街づくりには、不動産会社としての進化も求められるのだ。

新しい価値を創造する遊休不動産活用への思い

 地域の価値を高めるために取り組まなければならないのが、時代の変化により当時の機能を失った建物や、相続物件などの遊休不動産の再生だ。「社会から中長期的に必要とされる形で、不動産の有効活用方法を考えるべき」と齋藤氏は語る。

 同社の遊休不動産活用の取り組み例として、学園都市として知られる八王子に所在する日本工学院八王子専門学校と協同した地域活性の拠点創造事業がある。

 「地元の老舗料亭から、03年までホテルとして営業していた9階建ビルの4階から6階を別の形で有効活用できないかという相談を受けました。コロナ禍をキッカケに学生もオンライン授業が導入され通学の頻度が減りました。人々の住まいを中心とした新しい生活様式への適応がより強く求められることとなり、学生のシェアハウスとして再生するプロジェクトをスタートさせることにしました」

 授業の中で対象物件地域の抱える課題を共有し、「自分も住みたくなる&新たな地域コミュニティを創造するシェアハウス」のアイデアを学生から募った。学生目線で今までにない新しいライフスタイルを構築し、遊休不動産を地域の人々に拓き、人の新しい流れをつくり、地域活性につなげることが狙いだ。

GLOBAL KOEI 暮らしデザイン会議室主任 中村誠氏
日本工学院八王子専門学校の学生と、再生対象先の視察見学をした時の様子。GLOBAL KOEI 暮らしデザイン会議室主任 中村誠氏(右)

 「ただ普通にリノベーションするのではなく、いかに地域とつながる新しい価値を創造できるか、ここにプロジェクトの意義があります」

 このような世情の中、八王子を含め地方や郊外の価値が見直されている。これからの住まいのあり方や、住宅に対する常識も、テレワークの導入や増大する核家族化の流れを受け、大きな変化を見せている。

 「従来と同じような価値しか提供できなければ、ニューノーマル時代に真に求められる地域とはならない。八王子に住みたいと思う人を増やすためにも、人間中心の新たなライフスタイル=新しい価値を創造していきます」

 地域価値の向上には遊休不動産を所有しているオーナー側も、地域と真剣に向き合いその地域の価値と魅力を高めようとする不動産会社と組むことが重要となる。

 「不動産の地域性・課題の本質を捉え、明日も楽しみで〈たまんない〉『地域価値の大革命』へ。社会的責任と覚悟を持ちながら、100年先を見据え、八王子を代表する会社として今後も貢献していきます」

住宅工営グループ GLOBAL KOEI
設 立 1987年2月
資本金 1,000万円
売上高 14億円(グループ全体)
従業員数 20人(グループ全体)
所在地 東京都八王子市
事業内容 不動産売買仲介、不動産賃貸仲介、不動産管理、高齢者向けサービス、土地開発、建売分譲および販売、土地有効活用に関する企画
https://www.c21-globalkoei.com/